日本の人気小説家・エッセイストで、直木賞の選考委員も務める林真理子さんがこのほど、中国現代文学館を訪問し、翻訳家の施小■(■は火へんに韋)さん、文学評論家の解璽璋さん、青年作家の笛安さんらと、「東京から北京、新女性の一万種の可能性」をテーマに交流を行った。北京日報が報じた。
林さんの代表作とも言える「下流の宴」(2010年)と「ロストワールド」(1999年)の中国語版が今年6月、中国の東方出版社から刊行され、わずか2ヶ月で5万冊以上売れた。特筆すべきは、「ロストワールド」は発売されるとすぐにドラマ化の権利も販売され、同名ドラマがその後中国で放送される点だ。
林さんは、売れっ子女性作家で、デビューから約30年の間に、小説、エッセイ140作品を発表し、その多くが映画化、ドラマ化された。読者の投票で、「日本の四大女性作家」の一人にも選出され、作品の日本での発行部数は3000万冊を超えている。「ロストワールド」は、林さんのバブル三部作の一つで、中でも、構想が最も巧みな作品だ。「下流の宴」は主に、日本社会で貧富の差が広がっていることに焦点を当てている。
林さんの作品は基本的に「現代」、「女性」、「心理」の3つをキーワードとしており、「日本には、若者の心理を書いている若い作家がたくさんいる。私の目標は、小説を通して、日本社会における普遍的な問題に注目し、それを洞察し、自分の言葉でその問題を読者に伝え、共感を覚えてもらうこと」と説明した。
また、林さんは、「現代社会の女性は新女性で、その目標や欲望への追求に、男性は心理的について行くことができないことが多い。そのため、男女間で融合し、理解し合うことが難しくなっている。私の作品で描かれている日本の女性は欲望に満ちており、狡猾でずる賢い。でも、日本の女性がみんなそうであるとは誤解しないでほしい」と話した。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年12月6日
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