生活情報サイトの58同城は19日、安居客、赶集網などのサイトのデータをまとめた2017-18年の中国の賃貸住宅に関する青書を発表した。同青書は、17年の賃貸住宅市場の全体的な構造や特徴を網羅的に反映している。北京晨報が報じた。
新一線都市に巨大ポテンシャル 五大都市群で賃貸住宅需要が爆発的に上昇
「中国流動人口発展報告」によると、17年、中国全国では約1億9千万人が賃貸住宅を必要としていた。新たな移住者の移住先は一部地域に集中しており、うち、新一線都市における新たな移住者が急増し、今後も増加の一途をたどると予想されている。青書の統計によると、17年、一線都市である北京、上海、広州、深センの4都市のスマホアプリを通じた賃貸住宅の需要が、中国全国の需要の13%を占めた。また、成都、杭州、武漢、重慶などの新一線都市12都市の需要も20%を占め、前年比で43%増だった。一線都市では同需要が高い状態が続き、新一線都市の需要も爆発的に高まっており、今後3年、中国全国の賃貸住宅市場は大きく発展すると予想されている。
青書は、賃貸住宅の需要が、長江デルタ都市群、珠江デルタ都市群、北京・天津・河北省都市群、重慶・四川省都市群、長江中流都市群の5大都市群に集中して高まると予想している。新一線都市群のうち、需要の高さが突出しているのは、重慶・四川省都市群の経済成長を支える中心都市である成都と重慶だ。杭州は、長江デルタ都市群の重要都市で、17年の賃貸住宅の需要は前年比で76%上昇した。珠江デルタ都市群のうち、東莞の同需要が75%上昇し、広州と深センを上回った。
ワンルームやサービスアパートメントが人気に
58集団の不動産データ研究院の調査・研究結果によると、賃貸住宅に住んでいる18-35歳のグループの40%がワンルーム住宅に住んでいる。また、同グループの29%が一人暮らしだ。その他、賃貸住宅に住んでいる人が引っ越す理由として最も多く挙げるのが、「生活環境改善のため」(41%)だった。
青書によると、賃貸住宅を探す際、仲介業者を利用する人の割合は19%にとどまり、大家と直接交渉する人が49%に達した。また、近年、人気が高まりつつあるサービスアパートメントを選ぶ人も32%いた。賃貸住宅に住む人は、高い生活の質を求めるようになっており、住宅のクオリティが高く、交通の便が良く、サービスの質が高く、周辺施設も充実しているなどが、賃貸住宅に長期間住むための条件となっている。
青書は、「今後、中国の賃貸住宅市場の規模は急速に拡大するだろう。今後しばらくは経済・社会が急速に発展し、流動人口の増加を促進するほか、17年には追い風となるさまざまな政策が打ち出され、賃貸市場の規範化、規模化、ハイクオリティ化された持続可能で健全な発展を目的とした強固な基礎が築かれるだろう」と展望している。 (編集KN)
「人民網日本語版」2017年12月20日
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