微信(Wechat)のモーメンツでは最近、「90後(1990年代生まれ)の第一陣が出家した」、「90後の第一陣はもうハゲている」、「90後の第一陣がもう離婚した」など、「90後」をめぐる文章が大きな話題となっている。表題だけを見ると、90後たちは悲惨な生活を送っているように見える。そのため、「私たち90後はどうしちゃったのか?」と肩を落とす90後の投稿も目立っている。香港紙「香港商報」の報道を引用して参考消息網が報じた。
ネット上の定義によると、第一陣の90後とは、90-94年に生まれた23-27歳の若者のことだ。22歳で大学を卒業したとすると、90後の第一陣は働き始めてまだ5年もたたない新人社員だ。
1.新人社員で、初歩的な技能しかなく、内部の競争は熾烈で、はっきりとした職業プランなどがない。
2.収入は少なく、懐が寒く、金回りが悪い。
3.結婚し子供を産んで家庭を築き、マイホームを購入し、経済的プレッシャーが大きい人が多い。
4.世間知らずで、怖いもの知らずだった年頃を超え、社会や職場のルール、人間関係などに揉まれ、少しずつ「社会化」し、自身の鋭気、やる気、創造力が薄れてきているのを感じている。
最近話題となっている「仏系」という言葉は、以上4つの状態を表している。
「守りに入っている」、「ビール腹」、「浮気症」などと形容される中年の人々の悩みと同じく、上記のような状態は、90後の第一陣を悩ませている。ただ、そのような段階は、90後であっても、70後(70年代生まれ)、80後(80年代生まれ)、さらにはまだ学生である00後(2000年代生まれ)であっても必ず経験しなければならない。だからと言って、90後の第一陣の全ての人が、そのような悩みから抜け出せないというわけではない。それは、中年男性の全てが「脂ぎっている」わけではないのと同じだ。そのようなレッテルは結局のところ、話題作りの手段に過ぎない。
比較的平和でフレッシュな話題がなく、一つの世代にレッテルを貼って話題作りをするというのは、数年に一度はあるものだ。90後の今の境遇は、80後が十数年前に経験したことにすぎない。以前、多くの人は「80後」に、「疲れ切った世代」、「無責任」、「過保護」、「一匹狼」などのレッテルを貼っていた。しかし、80後の若者が四川大地震や北京五輪などで大活躍すると、「責任感がある」、「喜んで人助けをする」、「活力にあふれている」などと称賛する声に変わった。そして今、80後は社会の中核を担い、発言権を継承している。そして、新たなレッテル貼りの対象が、社会という舞台に登場したばかりの90後に移っている。
中国の有名な言葉のとおり、「世界はあなた達のものであり、また私達のものでもあるが、結局はあなた達のものとなる」。成長の過程で悩みはつきものだ。しかし、悩みが人を成長させる。若者が少しずつ成熟し、現在は四苦八苦している90後が遅かれ早かれ、自分の手で社会の彼らに対するレッテルを大きく変える日が来ると信じている。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年12月22日
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