あるプレイヤーは、「以前、日本の女の子が『どうぶつの森』で遊んでいて、ゲーム中の動物ととても仲良しになった。ゲームの設定によると、動物たちはこの子のゲーム機からいなくなる可能性があり、いなくなった場合は二度と会えないということらしかった。仲良しの動物がいなくなり、女の子はとても悲しがり、その後かなり経ってからソーシャルネットワーキングサービスを通じて、仲良しだった動物は今、誰のところに行っているかという質問を投稿したのだという。するとなんと返事が寄せられ、ある人のゲーム機の中にいることがわかった。その後、女の子とその人は実際に会うことになり、お互いのゲーム機を通じて、その人のゲームの中にいる動物と再会したところ、動物も彼女のことを覚えており、彼女に挨拶したのだという。このエピソードを聞いた時には涙があふれた。今の『旅かえる』もコミュニケーション型ゲームで、予測できない動きがプレイヤーに喜びを与えてくれる」と話す。
「王者栄耀」や「絶地求生」のようなゲームとことなり、育成型ゲームは手軽なゲームが一般的で、すき間の時間で遊ぶことができ、プレイヤーにとっても遊びやすい。極光ビッグデータ産業研究院は、「『旅かえる』の高度に人格化されたかえるは、プレイヤーの想像力や期待をある程度満足させられるので、これほど急速に人気が広がったのだろう」と分析している。
だが業界関係者の中にはヒットのより深層レベルの原因は、このゲームが「孤独を癒やす経済」として現代の多くの人々のニーズにぴたりとはまったことにあると指摘する。ゲームのかえるの状態にプレイヤーによってさまざまな意味が与えられ、リズムの速い生活の中で孤独や不安を感じている「空の巣青年」の自我がある程度投影されているとしている。遊び方がシンプルなため、ストレスも無く、大量のチャージに大金を払う必要もない。これがこのゲームが大勢の人に愛される理由だという。「旅かえる」のプレイヤーである王さんは、「かえるを育てるには、時々クローバーを摘んで、旅支度を調えるだけでよいが、自然とかえるのことが気がかりになる。自分の『かえるちゃん』はいろいろかわいいところがあって、本を読みながら居眠りしていたりすると、子どもの頃の自分を見ているような気になる。ゲームをしながら親の気持ちもちょっとわかるような気がする」と話す。
簡単で交流のない放置型ゲームの「旅かえる」。一人でいたいが孤独を恐れる現代人にとって、このゲームは一種の癒やしなのかもしれない。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年1月26日
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