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時速400キロ以上の高速空気浮上列車を中日が共同開発

人民網日本語版 2018年04月24日15:41

従来の石炭やガス、電気といった動力を必要とせず、その時速が400−500キロに達する列車が存在するとは、信じられるだろうか。重慶理工大学車両技術学院ではこのほどそんな条件を満たす「高速空気浮上列車」の模型を公開した。重慶晨報が伝えた。

この模型の全長は1メートルほどで、先頭車両は現在の高速列車に似ている。車体には環状翼と気流推進装置があるため、飛行機にも似ていると言えなくない。

重慶理工大学の高速空気浮上列車の開発を担当する頼晨光教授によると、この高速空気浮上列車は自然エネルギーのみで駆動し、使用コストが低く、高速走行を実現できるということで、「時速500キロを前提とすると、空気浮上列車のエネルギー消費量は高速鉄道の3分の1、リニア列車の6分の1だ」としている。

◆新設計で輸送能力を向上

頼氏によると、以前の設計では高速空気浮上列車の翼は航空機に似ており、列車後方に水平翼をつけていた。しかしこれでは列車の走行中、翼の後ろに不安定な気流が生まれ、列車走行の安定性に影響が生じる。

そこで、「我々が設計した環状翼は、3次元の面に一つのフレームを形成し、その上の面と下の面は同じ垂直の直線状になく、後ろに傾いている。このような設計により、気流は従来よりも安定し、列車走行の安定性が大幅に向上した」としている。

また環状翼の設計により、輸送能力の向上も実現している。頼氏は「環状翼の設計により、揚抗比(揚力と抗力の比率)が30−40%向上し、輸送効率が向上した。高速空気浮上列車の運行効率を高め、輸送能力を高めるためには、翼を長めに設計する必要がある。しかしそうすることでレールの敷地面積が拡大し、建設費が膨らむ。この環状翼はレールの幅を変えず、輸送能力を30−40%向上させることができる」と説明した。

◆初の高速空気浮上列車線路が2025年には日本で開通へ

空気力学の研究結果に基づき、重慶理工大学自動車空気力学チームは工業デザイン及び美学や文化などの要素を結びつけ、第3世代列車「LOOP」を設計した。この「飛行する列車」はこれで人々の生活にさらに一歩近づいた。中日共同チームはこのLOOPに基づき、断熱性を持つマグネシウム合金車体を開発し、より掘り下げた試験・研究・論証を行っている。

計画によると、日本は2025年に初の高速空気浮上列車線路を開通させるとしている。頼氏は、「成田空港と羽田空港を結ぶ計画で、線路のすべてが地下トンネル内にあり、設計上の時速は400キロに達する。10分余りでこの2つの空港が結ばれる。現在は地上を1時間以上かけて移動しなければならない。2本目は東京と大阪を結ぶ。時速は500キロで、1時間以内で両都市を結ぶことになる。現在の移動時間は2時間だ」

頼氏は、「東京と大阪を結ぶ路線では、自然エネルギーのみを採用する。我々は沿線の気候や風力などの調査を行った。同地域の日照時間に基づきソーラーパネルを設置し、風の自然条件に基づき風車を設置する。既存の技術を用い沿線で収集し転換できる太陽エネルギーと風力エネルギーならば、このシステムを12分間駆動できる。3両編成で1両の定員を120人とすると、1度に360人を移動させることができる」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2018年4月24日

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