中国の研究者は2万2000年前の古代パンダ化石のミトコンドリアのDNAシーケンシングを行い、絶滅したパンダの系統を発見した。これはパンダの進化の歴史をより正確に研究する一助となる。新華社が伝えた。
既存のパンダ遺伝子再構成では、この種の進化の歴史を正確に描写することができない。これまで、研究者は古代パンダ化石からミトコンドリアもしくは核ゲノムを抽出し、その系統の研究に新たな手がかりをもたらしたことはなかった。
18日に米国の「Current Biology」誌に掲載された研究結果によると、研究者が古代パンダ化石の整ったミトコンドリアを抽出・捕捉し、DNAシーケンシングを行ったところ、既存のパンダと異なるミトコンドリア系統を発見した。両者の祖先が分離した時期は、22万7000年前から14万4000年前まで遡ることができ、既存のパンダの最も直接的な祖先の生存年代(9万4000年前から5万5000年前)より遥かに古いことが分かる。
中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の付巧妹研究員とそのチームが研究を主導した。チームは2014年に広西チワン族自治区大石囲クレーター群慈竹坨洞でこの古代パンダ化石を発見した。付氏によると、今回使用した古代パンダは「最終氷期最盛期」前後に生存していたDNAシーケンシングを行った最も古いパンダとなった。DNAシーケンシングにより整った古代パンダミトコンドリアが見つかったのも今回が初。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年6月20日
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