中国の昨年の研究開発費(R&D支出)は、前年比1929億4000万元増(12.3%増)の1兆7606億1000万元(1元は約16.35円)に達し、伸び率が前年比で1.7ポイント増加したことがこのほど明らかになった。またR&D支出投入強度(R&D支出がGDPに占める比率)は再び記録を更新して2.13%に達し、前年より0.02ポイント増となった。人民日報が伝えた。
国家統計局と中国科学技術部(省)、中国財政部(省)は9日、「2017年全国科技経費投入統計公報」を共同発表した。中国科学技術発展戦略研究院科技統計・分析研究所の朱迎春副所長は、次の2つのデータに注目した。まず、R&D支出が12.3%増加し、R&D支出投入強度が2.13%に達した点。次に、基礎研究経費が占める比率がさらに上昇し、伸び率がこの5年間で最高となった点だ。
国家統計局社科文司の張鵬シニア・アクチュアリーは、先進国と比べ、中国のR&D支出には次の4つの特徴があると分析した。
(一)支出の総量で、米国との格差を毎年縮小している点。中国のR&D支出は2013年に初めて総量で世界2位になり、世界一の米国の約4割を占めた。2017年にはこの比率が6割近くまで達する見通し。
(二)支出の純増がすでに経済協力開発機構(OECD)加盟国の総量を上回っている点。中国の2016年のR&D支出は1506億9000万元の純増で、同期のOECD加盟国の合計は人民元換算で約973億7000万元のため、約1.5倍となった。
(三)支出の伸び率が世界一をキープしている点。中国のR&D支出の2013−16年の年平均成長率は11.1%で、同期の米国は2.7%、EUは2.3%、日本は0.6%。
(四)投入強度が中等先進国の水準に達している点。中国の2016年のR&D支出投入強度は2.11%で、OECDの35加盟国と比べると、12位のフランス(2.25%)と13位のアイスランド(2.10%)の間となっている。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年10月10日
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