10日の香港証券取引所では、吉利汽車の株価上昇率が一時6%を超え、最終的に前取引日に比べて2.69%上昇となり、終値は13.76香港ドル(約112.2円)だった。業界の分析によると、「吉利の株価上昇はドイツのダイムラーグループとの合弁会社設立の話が進んでいることと密接な関係がある」という。「北京日報」が伝えた。
海外メディアの報道によると、双方は中国にネット予約配車とカーシェアリングの合弁会社を設立する予定で、株式保有率はそれぞれ50%になるという。ただ双方ともこの件について、まだ公式なコメントを出していない。
吉利は今年2月、ダイムラーの株式の9.69%を取得し、ダイムラーにおける単独の最大株主になった。伝統的な自動車メーカーから移動・交通分野へのモデル転換は、大手自動車メーカーがそろって取る戦略だ。ダイムラーも今年3月、傘下の移動・交通サービスとBMWの関連事業との統合を発表している。
吉利もネット予約配車の分野で早くから手を打っており、2015年には傘下の新エネルギー車シェアリング・移動・交通プラットフォーム「曹操専車」を打ち出した。現在、全国30都市で吉利の電気自動車(EV)約3万台を稼働させ、ネット予約配車市場でタクシーサービスを提供している。
業界関係者は、「吉利とダイムラーが提携すれば、中国の移動・交通大手・滴滴出行の最大のライバルになる。最近の滴滴の『問題続出』を受けて、新規参入者にとっては今が絶好の機会だ」との見方を示す。また、「双方の協力はネット予約配車とカーシェアリングだけにとどまるとは限らない。今後、ダイムラーは吉利、ボルボと提携してより多くの戦略的シナジー効果を上げる可能性がある」という見方もある。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年10月11日
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