湖北省武漢市中山広場にある高さ20メートル以上の7階建てビルの屋上テラスには自動車教習所があり、ある市民によると、ここでは教官の指導を受けながら教習生たちが「車庫入れ」や「カーブの曲がり方」などを練習しているのだという。この市民は、「こんなところで運転を練習するなんて、危なすぎる!」とその危険性を訴えている。長江日報が伝えた。
25日にこの屋上テラスを取材したところ、テラスの周囲には、高さわずか1.5メートルのコンクリート柵が設けられているだけで、この柵に囲まれた広さ約300平方メートルの内側は、2つのエリアに分けられ、「空中」自動車教習所として使われていた。
この教習所で学ぶある教習生は、「家が近所で通うのが便利だから」と同教習所を選んだ理由を明かしてくれた。そして、その安全性について心配したことは無いのかという問いに対しては、「練習なのでゆっくり運転するし、教官も隣に座っているので、たぶん大丈夫だと思う」と答えた。
同市の関連規定では、自動車教習所は三環路の外側に移転しなければならないとしており、その面積も1万メートル以上と義務付けられている。一方で、この「空中」教習所はビルの屋上テラスに設けられている点において、深刻な安全リスクを抱えている。しかも運転を学んでいるのはいずれも初めて運転する教習生ばかりのため、万が一、車が柵を突き抜けてしまった場合、運転手ばかりか、地上の歩行者にまで深刻な危害を及ぼすことになりかねない。
同日、記者が市長ホットライン12345に電話をかけてこうした状況を訴えたところ、関連部門は事態を重く見て、直ちに江漢区政府弁公室が先頭に立ち、区都市管理委員会交通運輸法律執行中隊や区住宅管理局、万松園街道弁公室、万松園派出所など各部門と連携し、26日午前には現場に赴き、共同で法律執行取り締まりを一斉に実施した。
この「空中」教習所は、市場競争の激しさから、より多くの近隣の学生を惹きつけようと、この自動車教習所の漢口分校が、許可なくこのビル屋上テラスに設けた教習所で、その本校からも事前許可を得ていなかった。取り締まりの結果、同教習所はすでに改善命令を受けているという。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年11月28日
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