では、この3つの業界はなぜ、長年にわたって、こうした「お仕事ドラマ」にインスピレーションを提供し続け、人気の衰えを見せない題材であり続けているのだろうか?それには3つの理由が考えられる。
まず、医師や検察官、裁判官、警察、弁護士などはいずれに専門の知識が必要な職業だ。「プロフェッショナル」というのがそれら職業の大きな特徴であり、それをドラマにすると専門的なコンテンツや作品を提供できることは想像にたやすい。
次に、それら業界は、一般の人々とも密接な関係があると同時に、特殊性があるため、その中で起きているバラエティーに富んだエピソードを提供することができる。例えば、病院には様々な患者がおり、警察は様々な事件を扱っている。そして、弁護士事務所が扱う各種案件は、エピソードの「宝庫」であり、世相をも反映している。
3つ目に、それら業界は、トラブルが多く、劇的なストーリーに満ちている。生と死、善と悪、有罪と無罪などが、それら業界と密接に関係し、さらに、そこに人間性も満ちているため、業界の現状を描写したり、社会問題を表現したりと、非常にドラマ化しやすい。
プロフェッショナルであるためたくさんのエピソードがあり、バラエティーに富むエピソードがあるため、社会や人生と紐付けることができ、それら業界は、一般の人々に命や生活について立ち止まって考える機会を与えやすい。それと同じ理由から、「中国医生」や「派出所的故事2019」など高い評価を得ているドキュメンタリーもこうした業界を描いているのだ。
そして、こうした「お仕事ドラマ」は世相をも反映している。医師が患者を治療し、警察が犯人を逮捕し、弁護士が案件を取り扱うといったこうした全ての過程に「人」が関わっており、それら職業や業界は人生と関係が深い。また、「お仕事ドラマ」というのはドラマの一つのジャンルだ。そのため、「専門分野」には最低ラインがあり、それを超えることは決してできない。症例や案件は「専門分野」であり、患者や犯人は「人」であり、「物語」であり、「世相」でもある。しかし、一部の中国国産の「お仕事ドラマ」は、患者などの物語を通して世相を反映させるのではなく、そのストーリーは主に職場のドロドロとした勢力争いや恋愛、いざこざばかりに重きを置いており、リアリティや業界に対する敬意に欠けているほか、一つのジャンルとしてまだ十分に成熟していない。そのため高い評価を得ることができていないのも当然と言えるだろう。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年3月19日
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