名作ドラマの再放送が心身の健康に効果
清の雍正帝時代の後宮を描いて人気を博した中国大陸部の歴史ドラマ「後宮・甄◆伝」は今年の春節(旧正月、今年は2月10日)連休中、「分身の術」を使ったかのように、複数のテレビ局で同時に再放送されたため、ネットユーザーから「一日に安陵容(主要人物の1人)が死ぬシーンを3度も見た」とつぶやかれている。「人民日報」が伝えた。
しかし、実は「甄◆伝」の再放送はまだまだ「初級」だ。あるメディアがまとめた再放送ドラマの人気トップ10のうち、全86話の「西遊記」はこれまでに2000回以上、「亮剣」は5年間で3000回以上再放送されており、湖南衛視は過去に「還珠姫 -プリンセスのつくりかた-」(原題:還珠格格)を1年間13回再放送した記録がある。
毎年、休暇のたびに「西遊記」の再放送が見られる現象に対して、多くの人が疑問の声を上げている。「反感派」の人々からすると、テレビ局の「再放送」大量投下は、人々を飽きさせる上に、テレビ全体への興味を削ぎ、資源の無駄遣いだと主張している。
しかし、あらゆる事柄は一方的に全否定すべきものではない。テレビ局の再放送の背景には、「存在即ち合理的」という現実的な理由が存在する。また、高視聴率を記録した質のいいドラマの多くは、ある一定の観衆の心理的需要と好みを満たしている傾向にある。当時は何らかの理由で見逃したが、再放送の機会にまとめて見ようと思うドラマもあれば、文学的価値が高く何度見ても飽きないドラマや、時代の記憶がたくさん詰まり懐かしさを感じさせるドラマもある。また超えられないバイブル的な存在となった名作ドラマは、若者に新鮮さを逆に与えることもある。