ウォーリー・フィスター監督のSFスリラー映画「トランセンデンス」のワールドプレミアがこのほど北京で開催され、主役のウィル・キャスターを演じる人気俳優・ジョニー・デップが登場。タトゥーを披露したりと、惜しみなくファンサービスを行った。ここ半月で、ハリウッドスターが北京を訪問するのは、米スーパーヒーロー映画「アメイジング・スパイダーマン2」で主演を務める俳優のアンドリュー・ガーフィールドや女優のエマ・ストーンや米スーパーヒーロー映画「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」で主演を務める俳優のクリス・エヴァンス、女優のスカーレット・ジョハンソンなど、これで3度目。多くのハリウッド大作がアジア地区での唯一のプロモーション実施場所として中国を選んでいる。重慶晩報が報じた。
中国がアジアで最優先のプロモーション地
ハリウッドの広報担当者は、「現在、多くの映画やぜいたく品のブランドの世界各地でのプロモーションにおいて、中国の地位は、英国やフランスなどと肩を完全に並べている。現在、ハリウッドスターらも、これまで頻繁に訪問した日本や韓国、シンガポール、台湾、香港などの国・地域を抜いて、中国をアジアでナンバー1の位置に定めている」と語っている。
また、外国人スターの広報担当を長年務めている凱文氏も、「現在、ハリウッドスターが来中する主な目的はズバリ、商業ブランドの構築と映画のプロモーションの2つ。うち、重要なのは後者」と指摘している。
滞在期間をのばしたり中国のマナーを覚えたりするハリウッドスター
これまでに、人気俳優のトム・クルーズやジェイミー・フォックスなど、数多くのハリウッドスターを迎えてきた広報担当の何氏によると、現在、中国でプロモーションを行うハリウッドスターは、通常約2日間の日程で、半日はほとんどないという。そして、プロモーションに出席してインタビューなどに応える以外の時間を利用して、北京や中国の旅を堪能している。
また、多くのハリウッドスターが来中に先立ち、中国でのマナーやお箸の使い方のほか、中国語も学び、「ありがとう」、「こんにちは」、「中国が大好き」など以外に、ファンが親しみを持ちやすい言葉や発音を特別に学んでいるという。「現在、ハリウッドスターが好んで覚えているのは児(アル)化の発音だ。彼らには親しみやすいと感じているようだ」と何氏。
一番人気は北京ダッグ
ハリウッドスターの接待について語る時、広報担当者の口からは、 「うるさくない」、「親しみやすい」という言葉がよく聞かれた。凱氏によると、「万里の長城に登ったり、北京ダッグを食べたりというのが、ハリウッドスターに人気。北京ダッグを食べている時は、幸せそう。万里の長城に登るために、トレッキングウェアなどの登山グッズを自ら用意して来るハリウッドスターもたくさんいる」という。
「中国の映画監督とタッグを組みたい」は本音
ハリウッドスターの来中が増加していることに関して、ハリウッドのある広報担当者がインタビューに応じた。以下はその内容。
記者:ほとんどのハリウッドスターが中国で取材に応じる際、中国の映画監督とタッグを組みたいと語る。
広報担当者:確かにそうだが、決まり文句で言っているわけではない。現在、ハリウッドでは、東洋に行くというのが主流になっている。ハリウッド大作の製作費は増加の一途をたどっているが、俳優の出演料は減少している。ジョニー・デップやウィル・スミスなどのスーパースターでさえも、減俸の危機にさらされている。そのため、中国での活躍の機会があれば、ハリウッドスターにとって今後の重要なチャンスになる。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年4月2日