男子サッカーの成功を生かした日本
日本サッカー協会の関係者によると、サッカーをする女の子は少ないため、サッカー好きの女の子は子供のころから男に交じって練習しており、特に小学生の間に固い基礎を築いている。筆者が日本の小中学校を訪問すると、確かに男の子と一緒にサッカーの練習をしたり、試合に参加したりしている女の子を目にした。このような光景を欧米で見ることは少ない。
これが、日本の女子サッカーの台頭の秘訣かもしれない。しかし、サッカーをしている女性が少ないにもかかわらず、女子サッカーが快挙を成し遂げている本当の理由は、男子サッカーの成功やサッカー協会のサポートを足台に、発展に適した合理的なシステムが構築されていることにある。
日本では女子サッカーの事務的な業務を、サッカー協会女子委員会が担当している。一方、中国のサッカー協会は今年1月になってやっと女子専門の部を立ち上げ、各年代の女子代表チームや女子サッカーリーグの事務を統一して、同部が管理するようになった。日本では、各年代の代表チームが練習を行い、試合にも参加する。これは人材育成が目的であって、単に国際試合に参加するためではない。
日本女子サッカーリーグには、1部リーグの「なでしこリーグ」に加え、2010年から2部リーグの「チャレンジリーグ」が設置された。さらに、女子サッカーの発展を促進しようと、女子サッカー連盟は、15年から1部とチャレンジリーグの間に、新たに「なでしこリーグ2部」を設置し、計3部制にすることを決めた。これは、日本の男子プロサッカーリーグが 1993年に10クラブで開始し、99年からJリーグ ディビジョン1(J1)とJリーグ ディビジョン2(J2)の2部制に移行したのと同じだ。しかし、最も注目したいのは、1部クラブに対して15歳以下のアカデミーチームを保有するなどのガイドラインが設定されたことだ。Jリーグが立ち上げられた際にも、加盟条件として育成組織(下部組織)によるクラブユースチームの運営義務などが規定された。中国のプロのサッカークラブが、単に表面上だけの「育成」を語っているのとは大きな違いだ。育成を重視した結果、日本の男子サッカーの今があるのだ。日本の女子サッカーも、男子サッカーの経験を生かし、成功を手に入れている。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年4月8日