中国の李克強総理は4-11日、程虹夫人と共にアフリカ4カ国を訪問した。首都経済貿易大学(北京市)で英語の教授を務める程夫人が表舞台に登場するのはこれが初めて。専門家らは、「『夫人外交』は雰囲気を和らげ、李総理の今回の歴訪において、補佐的役割を十分に果たした」と評価している。新京報が報じた。
歴訪中、程夫人は多くのシーンで、英語教授としても持ち前を発揮した。例えば、5日、エチオピアのアディスアベバ大学で中国語の授業を見学し、学生らと交流を行った。中国の外交部(外務省)パブリック・ディプロマシー
諮問委員会の委員である陳明明氏は「政府のトップの夫人は訪問先で、小・中学校を見学することが多い。しかし、程夫人は大学の教授であるため、大学を見学し、大学教育に対する関心の高さを示した」と解説している。また、6日、程夫人は、自身の著作や翻訳を務めた作品をムラトゥ・テショメ大統領夫妻に贈呈した。これについて陳氏は、「総理夫人という身分だけでなく、大学教授という身分を示す、特別な贈り物となった」と解説している。
8日で4カ国を訪問し、程夫人は各国で、単独で活動する機会があった。例えばケニアでは女性組織を見学し、ナイジェリアでは女性代表と会談した。また、アンゴラでは幼稚園を見学した。
それらの活動以外に、程夫人は李総理と共に、中国が2010年よりエチオピアで展開している医療援助活動において、援助を受けた患者を見舞ったり、アンゴラの初代大統領のアントニオ・ネト氏の記念館で献花を行ったり、11年に象牙取引全面禁止のため象牙の在庫を燃やすというセレモニーが行われたケニアの首都ナイロビの国家公園を見学したりした。陳氏は、「歴訪の際、李夫妻は役割分担していた。総理は主に政治や経済を、夫人は教育や文化、医療といった分野を担っていた」と解説している。
総理就任後、李総理が夫人と共に外国を訪問するのはこれが初めてで、各国メディアの注目を集めた。例えば、インド紙は、「程夫人が飛行機を降りた時から、中国の新体制の『夫人外交』が焦点となった」と報じた。陳氏は、「程夫人は今回、さまざまな活動に参加し、女性や教育、児童に対する関心を示した。李総理の今回の歴訪において、有益な補助的役割を果たした」と評価している。また、香港紙「文匯報」が、「一貫して控えめな程夫人が今回、李総理に同行したことが、今回のアフリカ歴訪の焦点。程夫人には独特の魅力があり、海外メディアは、『李総理のソフトパワー』と称している」と報じると、英国メディアも、「程夫人が世界の舞台に登場し、ソフトパワーを向上させようとする、中国の新たな努力が見えた」と報じた。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年5月14日