中国、「1分硬貨」が今なお発行 81年ものは20万倍の値段で取引
湖北省武漢市で野菜を売っている王さんは25日、帰宅後、客の誰かから1元(約13円)の100分の1である「1分硬貨」を1元と誤って渡されていたことに気付いたという。「同硬貨には、2011年と記されていた」といい、「もう流通が止められたと思っていた」と驚きを隠せない。取材では、同市の市民の多くが「新1分硬貨」の存在に王さんと同様、目を丸くした。武漢市の夕刊紙「武漢晩報」が報じた。
古銭やコインなどを扱うショップの王店長によると、「『1分硬貨』は現在、ほとんど流通しておらず、ほとんどがコレクション用」だ。一方、中国人民銀行武漢支店の営業管理部貨幣金銀処(部)の担当者・黄粤によると、2007年4月1日に第2版の「分」単位の紙幣は流通が停止となった。ただ、硬貨の発行は続いており、中国の貨幣単位は依然として「元」、「角」、「分」の3種類。必要に応じて、銀行は毎年、小額の貨幣を市場に出す。
現在、市場ではほとんど見かけなくなった「分硬貨」。しかし、コレクション市場では、高値で取引されているものもあるようだ。例えば、1981年の「1分硬貨」や「5分硬貨」は約2000元(約2万6千円)、1979年や1980年の「5分硬貨」は約1000元(約1万3千円)、1980年の「2分硬貨」は1500元(約2万円) で取引されている。いずれも発行量が少なく、市場にあまり出回っていない年の硬貨だ。1957年の「1分硬貨」は約100元(約1300円)。2005-12年に製造された「新1分硬貨」の多くは、コイン収集アルバム用としてコレクターが集めているようだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年12月28日