「黒い目の縁」は、中国の国宝パンダの「トレードマーク」だ。しかし、杭州動物園で飼育されているパンダの「目の縁」が、最近、黒色から白色に変化しているという。この珍しい変化について、ネットユーザーの間でさまざまな憶測が飛び交った。動物園側は、「コナダニというダニの一種がパンダに繁殖したことが原因と見られ、現在治療を進めている」と話した。中国新聞網が伝えた。
杭州動物園には、今年9月に四川省からやって来た「成大」と「成小」のパンダ2頭がいる。先代の「蜀雲」と「婭琳」に続き同動物園パンダ館の主となった「成大」と「成小」は、2歳になったばかりの姉と弟だ。
杭州動物園を訪れた市民の多くは、1頭のパンダのトレードマークである「黒い目の縁」が白くなってきていることに気づき、写真を撮って微博(ミニブログ)にアップした。また、動物園に「国宝は病気なのか」との問い合わせが相次いだ。
杭州動物園パンダ館でじゃれ合って遊ぶ2頭のパンダは、見たところ大変元気そうだ。わざわざ遠方から彼らを見に来た観光客が周りを取り巻いていた。2頭のうち1頭の目の周囲に生えている毛は確かに白く、「目の縁」のほぼ全てが白い毛に占領されていた。
杭州動物園パンダ館飼育係の汪麗芬さんは、「目の縁が白くなっているのは成小の方。もともと生えていた黒い毛が抜けて、白い毛が生えてきたもので、黒い毛が白に変色した訳ではない。2―3週間前に初めて気づいたが、最初は白い毛は今ほど多くなかった」、「成小は、成都で飼育されていた時にも、このような症状が出たことがあり、その時は、『コナダニ』が原因だったという。こちらで発見した時、ただちに成都パンダ基地に連絡し相談したところ、はやりコナダニが原因ではないかということで、治療方法を教えてもらった。今も治療が進んでいる。パンダの活動、食事、排便の状況には異常は見られないので、それほど深刻な問題ではないと思われる」と説明する。
動物園側によると、治療には一定の期間を要するが、パンダファンの皆さんが心配するほどの問題ではないという。「国宝のパンダは動物園の宝物でもあり、私達はとても大切に育てている」と汪さんは話した。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年12月20日