中国全土で2013年に大学を卒業した人の人数は699万人と、過去最高をマークした。同年の大まかな統計データによると、各企業の求人数は平均15%減少した。このような状況から、ネット上では、「2013年は史上最悪の就職難」と言われていた。中国新聞網が報じた。
2014年を迎え、2013年就職戦線の幕が閉じた。求人情報サイトの国内大手・智聯招聘がこのほど、オンライン求人に関する大規模なデータを初めて発表した。これによると、1970年代生まれや1980年代生まれと異なり、1990年代生まれの大学卒業生は、「大都市を避けて二線・三線都市で就職し、生活する」という道を自ら進んで選んだ人の割合が61%に達した。
人力資源・社会保障部(人力資源・社会保障省)の統計データによると、2013年に普通大学を卒業した人は全国で699万人で、2012年比19万人増となった。2013年は、新中国成立以来、大学新卒生の数が最も多い年となった。
だが、求職者の増加に伴い、求人数も増えた訳ではない。
メディア報道によると、約500社の企業を対象とした昨年2月の調査の結果、2013年の求人数は、前年比平均15%ほど減少、北京では大学新卒生の内定率は3割弱、上海でも3割弱、広東では5割弱という状況だったことが判明した。
このような情勢は、智聯招聘が発表したデータと奇しくも一致している。同社CEOの郭盛氏は、以下の通りコメントした。
2011年は、1線の大都市を離れて2、3線の中小都市でキャリア発展のチャンスを狙う大学生の割合は46%だったが、2013年は、北京・上海・広州を離れて地方で就職する学生が61%に達した。
地域別にみると、2、3線の中小都市の市場は伸び続けている。東部の経済発展スピードはそれほど速くないが、中部・西部の発展には目を見張るものがあり、これらの地域では大成功のチャンスも大きい。中部・西部の発展は、地域経済の成長をけん引するだけではなく、大学生が望む就業地に変化をもたらすという好ましい現象をも引き起こした。北京・上海・広州を離れて2、3線都市で就職することを自ら進んで希望する大学生が大幅に増えた。これは、「本当は大都市で働きたかったのにそこで就職できずに離れざるを得なかった」1970年代生まれや1980年代生まれと大きく異なる点だ。
中国就業研究所の葛玉好・副研究員は、「2、3線都市の経済は急速に発展しており、北京・上海・広州の『給与面での優位性』がだんだんと目立たなくなってきた。大学生が大都市での就職を避ける動きは、すでに大きなすう勢となっている」との見方を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年1月9日