最近、北京、天津、河北省の「一体化」という概念が頻繁に叫ばれており、省を超えて通勤しているサラリーマンに、「もう少し楽な生活になるかもしれない」と希望の光を与えている。しかし、一部の産業や企業が河北省に移転した後、今と変わらない給料を払ってくれるのかというのが、サラリーマン達の新たな心配の種になっている。
燕郊に住み、北京の国際貿易センターにある企業で働いている景さん(男性)は、ごり押しで「一体化」を進めても、期待通りの效果は得られないとの見方を示す。景さんは、燕郊で開催された合同企業説明会に参加したことがあったものの、ほとんどが一般社員の募集で、給料は最高でも8000元(約13万2千円)程度と、現在の収入より大幅に少なかったという。景さんが生活費を計算してみると、交通費、住宅ローン、粉ミルク代などを含めて最低6500元(約10万7千円)。「もし燕郊で仕事ができるなら、誰も毎日通勤の往復だけで何時間もかかる生活を送りたいとは思わない。でも、それは心おきなくそれができるというのが前提。重要なのは産業の移転の程度ではなく、移転後に産業が今と同じ給料をくれるかやキャリア発展の見込みがあるかだ」と指摘した。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年3月21日