「予約は5月末まで満席」「順番待ちの列が隣の店の入り口まで続いている」――。人気グルメ番組「舌で味わう中国2」で紹介された店の人気ぶりが、このような状況からも伺える。新華網が伝えた。
同番組で紹介された各店に客が殺到している。しかし、スタッフの人手が足りずにサービスの質がかなり落ち込んでいる店もあり、料理の味にも、ネットユーザーからの「辛口コメント」が寄せられているところもある。
番組で紹介された2軒の上海料理店「上海老飯店」と「三林本幇館」では、予約なしで行くと、「長蛇の列」に並ばざるを得ない上、「食事にありつけるかどうかも保証されない」状態という。「三林本幇館」は、店がかなり小さく、人手も少ない上、ランチタイムは午後1時終了、正午を過ぎると入れない。さらに、一部の料理は数量限定で、客がメニューを見て料理を注文する時点で、すでに「品切れ」になっている料理が多い。これを教訓として、次は早めに来るしかない。
上海から南京に遊びにきたというホワイトカラーの馮さんは、「金記老七家湾第一鍋貼店」の牛肉鍋貼(焼き餃子)を食べるために、「一日目に来たときは、営業が終わっていたので、翌日2駅乗ってまた来るしかなかった」と、苦労談を話した。50グラム5.5元と手ごろな値段の牛肉焼き餃子は、「全体的に黄金色で、一見カレー風味のよう。だが、焼き具合が絶妙で、一般的な豚肉の焼き餃子と比べて、かなり特徴的」とのこと。やっとありつけた牛肉餃子に、馮さんは大満足だ。
中国のグルメサイト「大衆点評網」を見ると、番組で紹介された店に対する評価があまり高くないケースも多々ある。5つ星満点で、星4つ未満の店もあり、泉州の亜佛潤餅店などに対する評価は星2つにとどまっている。
春巻と芋巻を買い求めたネットユーザー「fatlun05」さんは、「春巻の中身は人参と青菜だけだった。芋巻の方は味が単調。いずれにせよ、どちらも美味しいとは言えなかった。1セット12元の原価はわずか2、3元だろう。まるで詐欺に遭った気分」と憤慨する。
大衆点評網にはこのほか、番組で紹介された料理を実際に食べることができるローカルレストランが都市別にまとめられており、この情報を元に実際に店を訪れる人も多い。上海、北京、杭州など16都市がカバーされており、ネットユーザーのおすすめ、店の評価などの情報を掲載、さらには東京やバンコクなど多くの海外都市のグルメ情報も紹介されている。
上海にある安徽料理店「皖南農家」の担当者は、「『舌で味わう中国2』で紹介された徽州の臭豆腐は、『かなり濃厚な味』が理由で、これまでは注文するお客様は少なかった。ところが、番組放送後のメーデー休暇には、この料理を味わってみたいというお客様が激増した」と話した。
ネットユーザー「kunerbaobao」さんは、「舌で味わう中国2」を見て、「煲仔菜(ホットポットディッシュ=鍋に入った蒸し焼き料理)」が食べたくてたまらなくなり、「惠食佳」上海店を訪れた。その味に大いに満足しただけではなく、食べる間中、心や目の保養になったといい、「沸き立っている熱い鍋の中に新鮮な食材を入れると、『ぐつぐつ』と音がする。その音がたまらない」と絶賛した。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年5月5日