チャイナ・モバイル 飛信のテコ入れで微信に対抗 (3)
市場に対して敏感な嗅覚を持ち迅速に行動できるインターネット企業と比べ、通信キャリアという「巨象」は緩慢な行動により、市場の潮流から取り残されるしかないのだろうか。「それほど悲観しなくてもよい」がその回答だ。
通信業界アナリストの曾韜氏は、「チャイナ・モバイルは今回、神州泰岳が飛信を独占的に運営する構造を打破し、飛信の新たな統合のシグナルを出した。微信を始めとするOTT(通信キャリアの頭越しにサービスを提供する業者)の新事業による包囲を受け、インターネットに向かいモデルチェンジするチャイナ・モバイルは新たな課題に直面しており、すでに1億人以上のユーザーを集めた飛信はより多くの使命を担うだろう。飛信の入札募集は、チャイナ・モバイルが旧式の運営方式を反省し、これを打破し、さらなるイノベーションを奨励しようとする姿勢を示している」と分析した。
コンサルティング会社Reational ABの張星アナリストは、「インターネット企業との提携により飛信事業のSNS色を濃くすることで、通信キャリアのIM事業の魅力を高め、かつての無料ショートメールツールとしてのイメージを覆すことが可能だ。また通信キャリアは携帯電話番号などのプライバシー性の高い資源を保有しており、インターネット通信革命の中で競争力を確保できる」と指摘した。
しかし多くの業界関係者は、「中国3大通信キャリアは、IM事業でこれまでの互いに敵視し孤軍奮闘する戦略を変えなければ、微信は永遠に勝つことのできない相手となるだろう」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年4月17日