中国贅沢品市場 売上増加率が4分の1に
10年間の高度成長を経て、贅沢品企業は中国の問題に頭を痛めている。ベイン・キャピタルの報告書によると、2012年の中国大陸部における贅沢品売上高は8%増のみにとどまり、増加率が2011年の4分の1となった。中国市場が5年間で2倍の成長を実現することは間違いなく、今年の売上高も150億ユーロの規模に達するが、増加率の低下は意外な印象を否めない。新華網が伝えた。
対外経済貿易大学贅沢品研究専門家の楊清山氏は、「昨年の完璧な業績を考慮すれば、これは正常な変化だ」と指摘した。しかし一部の市場関係者は、増加率の下げ幅に対して驚きを表明している。英バーバリーは数カ月前、2012年の業績に対して警告を出していた。この数カ月、中国贅沢品市場には暗雲が立ち込めている。一部の専門家は、贅沢品市場の回復は1年後にずれ込むと予想した。
これに追い打ちをかけるようにして、人民元の対ユーロレートが上昇しており、北京・上海の専売店の消費価格と、パリ・ローマ・ミラノの専売店の価格に大きな差が生じている。頻繁に海外旅行する中国人は、ブランドの生産国での直接購入を選んでいる。ベイン・キャピタルの関係者は、「驚く必要はない。中国人の海外での購入量は減少していない」と語った。中国人は今年米国人を抜き、世界一の贅沢品消費群となり、世界の購入額の4分の1を占める見通しだ。2120億ユーロの売上のうち、中国の買い手による貢献が530億ユーロ(このうち380億ユーロは、中国本土以外での消費)に達する。