モバイル決済サービスが台頭、ネット金融時代の序幕を開く
11月11日(独身の日)のO2O(Online to Offline)の提携を経て、百貨店・ショッピングセンターの銀泰百貨集団とECのアリババによる、O2Oの融合に新展開が続いている。アリババの提供する「支付宝銭包」(決済サービス「支付宝」によるモバイル決済サービス)は16日、銀泰百貨集団と戦略的合意に至ったと発表した。消費者は今後、全国37店の銀泰百貨およびショッピングセンターの銀城門で、同サービスを利用することが可能になる。京華時報が伝えた。
ある消費者は17日、銀泰北京大紅門店で、支付宝銭包が開発した最新の「音波支払い」を体験した。レジ店員が商品の金額を入力した後、携帯電話の支付宝銭包の「当面付」(その場で決済)の画面を開き、携帯電話のスピーカーを指定の感知エリアに向けると、約3秒間で支払いを完了できる。その後さらに、支付宝から決済成功を知らせるショートメールが届く。
インターネット業界に詳しい李忠存氏は、「同サービスはアリババ・グループのオンラインからオフラインへの進出、伝統的な銀行とのシェア争奪に向けた野心を示している。今回の銀泰百貨集団での音波支払いサービスの提供は、支付宝が上げた戦いの狼煙だ」と指摘した。
◆支付宝銭包は無料を継続
支付宝銭包の銀行業オフライン事業のシェア争奪は、まず多くの利用客を確保しなければならない。「無料」の二文字は、利用者拡大の武器だ。
支付宝は昨日、「2013年12月3日より、支付宝銭包による支付宝の口座間の振替手数料は引き続き無料とし、かつ無料振替の上限を設けない」と発表した。支付宝は以前、「支付宝銭包を使用した振替、および自身のクレジットカードの返済、他者のクレジットカードの返済は、2013年12月3日まで無条件で無料とする」と宣言していた。