「微信」(WeChat)は今年の春節(旧正月。今年は1月31日)期間に、お年玉サービス「微信紅包」で大成功したのに続き、今度はモバイル決済サービス「微信支付」で保険会社と提携し、新たな営業販売活動を開始した。23日には「1元で愛情を」と銘打った相互保険商品「微互助」が登場し、微信ユーザーの間で瞬く間に広がった。「京華時報」が伝えた。(1元は約16円)
「微互助」は泰康人寿保険株式有限公司がうち出した短期保障型のガン保険で、保険料は1元だ。利用者は同公司のサイト「泰康在線」にあるオープンプラットフォーム「微信公衆」のアカウントをチェックして同保険を購入し、保険料を支払えば、「求関愛」という保険加入者の交流ページを利用できるようになる。同ページの「お友達」が微信支付で自分に1元を投資してくれれば、同保険の保障額は1千元増額になる。保障額の最高は10万元で、お友達一人あたりは1元を支払うだけでよい。同保険に加入してから30日間は保障額の増額期間とされ、この間にお友達99人がそれぞれ1元を自分に投資してくれれば、この相互型ガン保険の保障額は10万元に増える(このうち1千元は初めに自分で支払った1元が元手となる)。ポイントは、お友達に投資する1元は微信支付でしか支払えないというところにあり、ここが親会社・騰訊(テンセント)が重視する点だ。つまり、多くの人に微信支付を試してもらい、慣れてもらうのが狙いだといえる。
騰訊は23日、取材に応える中で、このたびの泰康との協力は微信が保険会社に身売りしたということではなく、微信が保険会社の公衆アカウントを通じて微信支付の窓口を開放したということだ。よって微信と保険会社側との配分ということは問題にならないと強調した。泰康は、この相互保険「微互助」はまだ内部テストの段階にあり、販売データを提供することはできないとしている。