中国科学院深セン先進技術研究院が明らかにした情報によると、同研究院の生物医学・健康工学研究所の宋亮氏が率いる研究チームは、Lauterbur Research Center、香港大学李嘉誠医学院と協力し、世界に先駆け解像度が19.6nmに達する血管内超高解像度光音響顕微鏡システムを開発した。同システムは、心血管・脳血管の急性疾患の診断と治療に、革新的な技術手段を提供する可能性がある。関連する成果はこのほど、米「公共科学図書館」に掲載された。科技日報が伝えた。
現在使用されている血管造影、血管内超音波、光干渉断層画像診断技術は、血管の形態と構造に関する情報しか得られず、血管内のプラークの成分に関する情報や炎症活動を把握できない。これらの特徴は、プラークの破裂のリスクや、治療の指導にとって極めて重要だ。
同システムは光音響イメージング技術を採用し、生物組織のパルスレーザー選択性吸収後に生まれる超音波信号を測定することで、組織の成分、炎症活動などの重要な生理機能の情報を取得できる。
同システムの導管の外径はわずか1.1ミリで、その柔軟性と生物学的適合性はすでに臨床使用が可能な程度に達しており、同時に血管内の超音波画像を取得し、血管内壁全体の形態と構造に関する情報を提供できる。また光音響画像の解像度は19.6nmに達し、従来の血管内高音響画像と比べて解像度が約10倍となっている。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年4月8日