今月18日昼、広東省中山市小欖鎮にある住宅の2階の窓から、幼児が身を乗り出し、母親を探して大声で叫んでいた。この部屋の向かいにいた男性、李顕文さんは、今にも窓から落ちそうな幼児を見つけるとすぐに窓の下に駆けつけ、幼児を受け止めるべく両手を上に挙げて姿勢と位置を整えた。李さんに続き、女性2人がソファーや段ボールを抱えて走ってきて、窓の下の地面に置いた。さらに上半身裸の男性が駆けつけ、両手を広げてスタンバイした。12時14分、幼児は2階の窓から転落。李さんが子供をしっかりと抱きとめた。幸い、双方共に怪我は無く、李さんは一躍有名人になった。広州日報が伝えた。
23日、李さんはインタビューに答え、「あの時は絶対に受け止めようと思い、精神を集中させていた。他の事は考えなかった。子供はあんなに高いところから落ちてきたのだから、そのスピードと重さは相当なものだった。幸い、誰も怪我をしなくてよかった。もし子供を受け止められなかったら一生後悔していただろう」と語った。
李さんの周りの人は皆、李さんは人柄が良く、今回の勇敢な行動も、いつも人助けをしてきた李さんだからこそと口を揃える。しかし李さんは、「これは些細なこと。このような状況に出くわした場合は、今後もできるだけ手助けをしたい」と謙虚に語ったほか、「誰かが困っているのを見かけた時は、できるだけ周りの人が熱心に手を差し伸べてくれることを願う」と述べた。
階上から転落しそうな幼児を見つけた時、階下にいる救助者はどのように対処すればよいのだろう?中山市公安消防支隊小欖中隊の李傑飛氏は「転落した幼児を素手で受け止めるのはやめたほうが良い。受け止めた時の衝撃で、救助者の腕や脊椎が断裂し、命に危機が及ぶ可能性もある。こういう場合はまず、直ちに警察に通報し、階下の人々を避難させるべき。緊急を要する場合は、綿入り布団を探し、角を4人で持って受け止めると良い」とした。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年5月25日