中国広核集団が担当する国家エネルギー応用技術研究モデルプロジェクト「原子力発電所の受動的緊急高位冷却水源システム」が23日、広東省の大亜湾原発で技術試験に合格した。同システムの開発成功は、中国製原発の極端な自然災害への対応力を大幅に引き上げた。これは、中国の原発安全稼働水準が、新たな段階に入ったことを意味する。科技日報が伝えた。
専門家は、「福島原発事故のような、設計基準を上回る事故が発生した場合、同システムは予備の補助給水システムおよび燃料冷却システムを通じ、高位水源の貯水を自然重力により補助給水システムもしくは使用済み燃料冷却システムに取り入れる。これによって受動的給水を実施し、原子炉と使用済み燃料プールの安全を保障する」と説明した。
同システムの高位水源の貯水量は5200立方メートルに達する。極端な自然災害による事故に対応し、制御棒、使用済み燃料プールの3日間の水の需要を満たす。確率的安全解析によると、同システムは原発の安全性を大幅に高めることが可能だ。同プロジェクトは大亜湾原発で建設と調整を完了しており、普及の条件を備えている。
専門家チームは、プロジェクトチームの報告を聞き、現場を視察し、「プロジェクトチームは同システムの開発に3年間取り組み、その設計・施工・調整・安全解析・機能検証が関連基準に合致した」と評価した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年5月26日