交通運輸部(交通運輸省)がこのほど行った記者会見で明らかにしたところによると、今年1-4月には全国の旅客輸送量の伸びが安定しつつ鈍化に向かい、港湾の対外貿易貨物取扱量は増加率の変動が目立ち、交通輸送をめぐる経済は全体として安定傾向を示した。だが投資の伸びは鈍化し、今後の建設をめぐる資金面の圧力が増大している。
統計によると、今年1-4月には、鉄道、道路、水路を合わせた旅客輸送量は前年同期比4.9%増加して増加率は同1.1ポイント低下し、旅客輸送人キロは同4.2%増加して増加率は同3.2ポイント低下した。貨物輸送量は同7.4%増加して増加率は同1.5ポイント低下し、貨物輸送トンキロは同5.4%増加して増加率は同0.6ポイント低下した。
港湾の状況をみると、貨物取扱量が緩やかに増加し、対外貿易での増加率の変動が目立ち、1-2月は高く、3月は低く、4月は再び高くなるという動きをみせた。4月だけでも、一定規模以上の港湾の貨物取扱量は9億5千万トンに達して、同5.0%増加し、第1四半期(1-3月)の水準をほぼ維持した。このうち対外貿易は同9.2%増加した。全体としてみると、1-4月の港湾の貨物取扱量は同5.5%増加し、対外貿易の貨物取扱量は同8.6%増加した。
海上輸送をみると、市場は低迷が続き、海上輸送価格指数は引き続き低い水準にある。バルチック海運指数(BDI)は4月の平均値が前月を29.4%下回った。中国沿海(貨物)運賃指数は同6.3%低下し、中国輸出コンテナ運賃指数(CCFI)は同0.1%低下した。
交通輸送経済の運営状況は全体として安定しているが、投資の伸びが鈍化し、今後の建設をめぐる資金面の圧力が増大している。交通分野の固定資産投資をみると、1-4月は鉄道、道路、水路の固定資産投資(実行ベース)が4283億元(約6兆9787億円)に達して、同6.6%増加した。4月は1501億元(約2兆4457億円)で同1.2%減少し、増加率は前月を6.2ポイント下回った。同部政策研究室の李揚副主任によると、現在、国は中部・西部の鉄道、バラック密集地の改善といった公共インフラへの投資を拡大しており、鉄道の年間投資額を8千億元(約13兆352億円)に引き上げた。今後しばらくは固定資産投資の伸びが小幅に上昇する新たな周期に入り、投資環境がやや緩やかなものになるとみられる。全体としてみると、上半期の交通輸送産業の運営状況は安定しつつ鈍化に向かうが、合理的な範囲に収まることが予想されるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年5月23日