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中国製の新型電車、W杯開催のブラジル・リオで運行

人民網日本語版 2014年06月09日13:48
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中国北車長客股フェン公司(以下、同社)のブラジルW杯「地下鉄お助け隊」は6月4日、新たに運行を開始する新型電車(EMU)、1A線地下鉄用車両に対して死角なき「身体検査」を実施した。これらの中国製の列車は、W杯開幕前に運行を開始し、世界各地から訪れたサッカーファンをリオデジャネイロのマラカナン・スタジアム(W杯の主会場)に送り届ける。人民日報が伝えた。

ブラジルは2007年、観光客の受け入れ能力を高めるため、5年間で120億レアル(約5400億円)を投じ鉄道網を建設する計画を発表した。同社はその後、シーメンスやアルストムといったグローバル企業との4回に渡る入札に勝ち残り、90本のEMU電車、114台の1A線地下鉄用車両の受注を獲得、見事「ゴールイン」を果たした。

世界で最も強度が高い電車の一つであるEMUの時速は最高100キロに達し、4両編成で運行される。EMUは1300人の乗客を乗せることが可能で、アメリカ鉄道協会(AAR)の基準に従い設計されており、40年間の運行後も性能が損なわれない。

ブラジル現地の電車の送電方法、レール間の距離、軸重などの基準が中国と完全に異なるため、同社はオーダーメイドプランを提供した。同社のブラジルEMUプロジェクト担当者の趙耀氏は、「車体の軸圧縮荷重は363トンで、欧州基準の2.5倍に達する。これは電車が80トンの貨車に時速36キロで正面衝突した場合も、車体が変形・破損することもなく、車内の乗客の安全が保障されることを意味する」と説明した。

W杯中のリオデジャネイロの猛暑に対応するため、電車は大パワーのエアコンを搭載した。室外が50度の高温に達した場合も、車内は20−23度の涼しい気温を保つことができる。

2012年3月、6月に1期目のEMU電車と地下鉄用車両が運行を開始すると、現地メディアは「中国の新型電車は100点満点」と題する記事を掲載した。現地紙は運行から2年後、「中国の車両はリオデジャネイロの市民の外出習慣を変えた。電車の使用率が40%上昇したほか、乗客は真新しく清潔な車内でマナーを重視し、ごみを捨てなくなった」と伝えた。

安全運行を保証するため、同社は60人の「お助け隊」を結成した。このお助け隊は技術支援チーム、検査・メンテナンスチーム、現場後方支援チーム、事故処理・緊急対応チーム、遠距離支援チームに分かれる。地下鉄の車両に対して毎日フォローを実施し、車両の運行状態をリアルタイムで記録し、1本毎に「健康カルテ」を作成している。W杯中には、24時間・全天候のサービスを提供し、作業員が最短の時間で反応し、真っ先に現場に駆けつけられるようにする。

同社は毎月4本のペースで電車をブラジルに交付しており、リオデジャネイロのレール交通の良好な運行を保証している。リオデジャネイロ都市間電車の乗客数は毎日延べ60万人ほどに達しており、W杯中には数倍に膨れ上がると見られる。この中国製の電車は、世界数百万人のサッカーファンと観光客による試練を受けることになる。(編集YF)

「人民網日本語版」2014年6月9日

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