李総理が訪問国にギリシャを選んだことについては「ギリシャは金融危機を経て、暗い影から一歩一歩抜け出しつつある。この過程において、中国の支持と援助にギリシャの指導者は感動した。中国がギリシャと連動するのは、ギリシャを救うだけでなく、EUの準一級国、三級国に対して、中国は見捨てることはないという政治的メッセージを発するものだ。利益面を考えると、中国の対ギリシャ投資は中・東欧市場に着眼しており、中・東欧市場と南欧市場開拓の地ならしだ」と説明した。
(2)中英首相会談制度:2004年発足、両国指導者の対話推進が目的
中英首相会談制度は温家宝総理の2004年の訪英時に発足したもので、両国指導者間の対話推進を大きな目的としている。中国は中露首相定期会談制度、中独首相年次会談制度など、他の国々とも同様の会談制度を設けている。趙氏によると中英間では閣僚レベルでも対話制度がある。
2013年に李総理はキャメロン首相と人民大会堂で会談した。中国新指導部発足後初の中英首相年次会談だった。
李総理はエリザベス女王とも会見する。社会科学院欧州研究所の田徳文研究員は「中国総理がエリザベス女王と会うことで、中国のソフトパワーと国際的イメージが高まる。これは李総理の訪問を英側が強く重視していることの表れでもある」と指摘した。
(3)議題:経済関連が中心、高速鉄道など協力の潜在力を掘り起こす
田氏は「欧州諸国訪問では経済が多く話し合われる」と指摘。趙氏は「今回ギリシャは港湾、航空、観光、貿易分野で李総理といくつかの合意を締結すると見られる。ギリシャは伝統的な造船業の回復を望んでおり、中国は航空・港湾分野で強みを持つ」と指摘した。
趙氏はまた「習近平主席は今年の欧州訪問時に、中仏原子力協力、英国での原発建設に言及した。総理の今回の訪問でその詳細が詰められる可能性がある」と指摘。「英国はここ2年不景気であり、李総理の今回の訪問は経済をある程度後押しするだろう。中英協力には高速鉄道、海洋経済などまだ掘り起こされていない潜在力が多くある」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年6月11日
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