▽W杯会場でも大型設備が活躍
W杯開催期間中、サッカーファン達はさまざまな意匠の12カ所の競技場で試合を観戦することになる。だがブラジルムードに溢れた競技場の建物の改築・増築・新築工事で、中国の三一重工集団の重機械が活躍していたことを知る人はいない。多くの競技場の入口に設置された、安全を守るためのX線装置が中国の同方威視技術株式有限公司の製造したものだと気付く人もおそらくいない。
少なくともサンパウロ、リオデジャネイロ、ブラジリアなど8カ所の競技場の建設過程で、三一マークの入った建設機械が使用された。三一重工ブラジル法人の烏効衛副総経理(副社長)によると、中国企業がブラジル市場に進出する前は、ブラジルの建設機械市場は米国のキャタピラー、ドイツのリープヘル、日本の小松製作所(コマツ)といったブランドが独占していたという。
烏副総経理は次のように話す。三一重工がブラジル市場や中南米市場で急速に発展したのには2つの理由がある。一つは設備の質とサービスがしっかりしていること。もう一つは製品のコストパフォーマンスが高いことだ。ドイツの同類製品と比べた場合、中国製品は単価あたりの価格が10%から15%ほど安い。
市場の統計によると、2012年にはブラジル重機械市場のシェアの77%を、三一重工、徐工集団、中聯重科株式有限公司の中国企業3社が占めた。3社は13年も急速な伸びを維持してシェアは85%に上昇し、三一重工は37%を占めた。
同方威視ブラジル法人の陳雍健総経理によると、今回のブラジル大会の12の競技場のうち、9カ所の安全検査設備は同社が提供したものであり、台数は600台に迫る。同社は07年にリオデジャネイロで行われたパンアメリカン競技大会を契機として、ブラジルの安全検査設備市場に進出。14年初めにはブラジル法人を設立し、今回のW杯の業務が初仕事になったという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年6月12日