W杯ブラジル大会に出場したアジアの4チームは1次リーグ8試合戦って一勝もできていない。1998年のフランス大会以来、初めてのことだ。人民日報海外版が伝えた。
アジアのチームが世界大会でわき役になるのは仕方がないとも言えるが、まったく期待がなかったわけではない。前回大会では日本と韓国が同時にベスト16入りした。ブラジル大会ではもっと上をねらえるのではとの声も高かった。
だが1次リーグ8試合戦ってアジアのチームは振るわず、目立った成績を上げているチームは一つもない。アジアを代表して参加した日本・韓国・オーストラリア・イランの4カ国はいずれも不調で、奇跡が起こらない限り、アジアは、今大会でベスト16の出なかった唯一の大陸となりそうだ。
▽苦境:一勝の難しさ 1次リーグ突破は無理か
4チームのうちリーグ敗退が最初に決まったのはオーストラリアだった。「死のグループ」に入ってしまったオーストラリアは、北京時間24日早朝の最終試合でスペインに完敗。アジアの4強のうちで3戦全敗を喫した唯一のチームとなった。コンディションのいいオランダチームと対戦し、2得点した上に一時はリードしていたこともあり、スペイン戦での完敗という幕切れはいっそう悲劇性を高めた。
イランチームも苦戦が続く。初戦はナイジェリアと引き分け。第2戦はアルゼンチンとの激戦で90分にわたって粘ったにもかかわらず、ロスタイムにメッシの一撃に遭って沈んだ。2敗のボスニア・ヘルツェゴビナと対戦する最終戦は、イランが挽回する最後のチャンスとなる。
どちらかと言えば、日本はアジアチームの中で1次リーグ通過を最も期待されていた。同グループのコロンビアとギリシャ、コートジボワールは、昔からの強豪チームではない。エースの本田圭佑は大会前、「優勝を目指す」と豪語していた。だが初戦のコートジボワール戦は1対2で敗北、続くギリシャ戦も引き分けに終わり、優勝の夢は早くもしぼんだ。
グループHの韓国チームも日本チームと同じような憂き目に遭った。ロシアとは引き分け、アルジェリアには敗北。最終戦は強敵ベルギーとの対戦となる。2対4で敗けたアルジェリア戦では、32年来ぶりのワールドカップでの勝利をアルジェリアにプレゼントした。アフリカのチームがW杯本選で4得点をあげたのはこれが初めてだ。