北京市政府は26日、2013年度「健康白書」を発表した。これによると、北京市では2012年、悪性腫瘍(がん)患者が新たに4万人以上増えた。これは、毎日平均110人の北京市民が「がん」と診断されていることを意味する。がんは7年連続で、北京市民の死因トップとなっている。新京報が伝えた。
北京市衛生・計画出産委員会副委員長兼報道官の鐘東波氏は、「2013年、北京市戸籍者の死因トップ3は順次、がん、心臓病、脳血管疾患で、これら3つが死因全体の74.0%を占めた。2012年、北京市で新たに増えたがん患者は、前年比3.22%増の4万307人と、初めて4万の大台を突破した」と述べた。
北京市腫瘍予防治療研究弁公室の王寧介・副室長は、「市内でのがん患者の新規増加数は、この10年、平均2.2%ずつ増加している。これは、2012年、毎日平均110人の北京市民が『がん』と診断されたことを意味する。10年前にはこの数字は63人だったことから、10年間で2倍近くに増えたことになる」と指摘した。
統計データによると、男性がん患者のうち、肺がん患者が最も多く、直腸がん、肝臓がん、胃がん、前立腺がんが続いた、女性がん患者の場合は、乳がんが最多で、肺がん、直腸がん、甲状腺がん、子官がんが続いた。
疾病予防の専門家は、「慢性疾患の発生とライフスタイルとの間には、密接な関係がある」と指摘。健康白書によると、2011年、常住住民(18―79歳)の「静的行為(動かない)」時間は、一日あたり5.7時間だった。つまり、北京市民は毎日約6時間、「じっとして動かない」のだ!
「静的行為」とは、仕事、テレビ鑑賞、コンピュータ操作、読書、事務作業、食事、麻雀、トランプ、囲碁将棋などで過ごす、座っているあるいは横になっている時間(睡眠時間を除く)の累計を示している。
「静的行為」時間を年齢および男女別でみると、18歳から30歳の女性が最も長く6.6時間。30歳から40歳の女性は6.1時間。最も短かったのは、男女の別なく60歳から70歳の高齢者で、男性4.5時間、女性4.3時間だった。
専門家は、「毎日累計4時間以上動かないライフスタイルは、慢性疾患にかかるリスクを高める重大な原因のひとつとなっている」と警告した。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年6月27日