中国社会科学院は25日午前に発表した「2014年新メディア青書」の中で、「中国の新メディアは『微』時代に入った」「ユーザー構造から分析すると、微信(WeChat)ユーザーは中産階級が、微博(ウェイボー)ユーザーは庶民が多い」と指摘した。北京晩報が伝えた。
現在、スマホ向けチャットアプリ・微信のユーザーは6億人に達し、世界200カ国・地域をカバーし、20カ国語のバージョンが配布されている。国内外の月間アクティブユーザー数はすでに2億7千万人を突破している。うち、パブリックアカウントの数は過去15カ月で200万件を突破、現在も1日8千件ずつのペースで増加しており、1億回以上のメッセージのやり取りが行われている。
一方、微博サービスを提供する国内サイトの数は103に達し、ユーザーアカウント総数は13億件を突破した。ユーザー数で見ると騰訊微博が他をわずかにリードしており、アクティブ度から見ると、新浪微博がダントツでトップだ。
青書によると、2013年は微信ユーザーの若年化が顕著となった。調査によると、使用率が最も高かったのは24歳以下のグループで、33.7%を占めた。収入別に見ると、最も多かったのが月収3-5千元(約4万9千円―8万1500円)の中産階級で、32%を占めた。微信のユーザー構造を見ると、その主体は社会における一般消費者の主体でもあり、消費の潜在力は大きく、普遍的なマスマーケティングに適していることが分かった。
一方、微博のユーザーは全体的に低学歴、低年齢、低収入の特徴を示し、大中都市に集中している。男性が女性よりも多く、青少年が圧倒的多数を占めた。4年制大学以上の学歴を持つユーザーのアクティブ度が最高だった。学歴別に見ると、微博ユーザーのうち、高校生以下が77.9%を占めた。年齢別に見ると、10-39歳が約8割を占めた。収入別に見ると、月収5千元以上のユーザーは8.95%、5千元以下が91.05%を占めた。うち、無収入が最も多く、7196万700人(25.6%)だった。これは、学生が微博の最大のユーザーであることと関係する。微博ユーザーの収入は、全体的に中国のインターネットユーザーの収入を下回った。
このほかデータによると、ネットから情報を得るとした青少年は32.9%に達し、インスタントメッセンジャーが主な交流手段だった。回答者の64.1%は、固定の相手としかネット上で交流しないと答え、相手との信頼関係を前提に交流を行っていた。また、55.7%の回答者が知らない相手を信用しないと答えた。ネット恋愛をしたことが「ある」と答えた人はわずか10.7%だった。ネット恋愛に反対で、「永遠にすることはない」とした人は11.6%に達した。
青書はこの結果をふまえ、「青少年のネット上の交友対象には安定性があり、見知らぬ相手への信頼度は低かった。また、ネット恋愛の実情も想像するほど深刻ではなかった」と分析している。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年6月27日