「会社から帰宅後に食事を作って食べる」ことについての話題が今、注目を集めている。食品の通販サイト・本来生活網と調査会社・零点調査公司はこのほど、中国の大都市で働くホワイトカラーの「自炊」の実態に関する調査研究結果を発表した。データによると、北京、広州、深センの3都市で、3割以上のホワイトカラーが「頻繁に外食している」と答えた。また、「台所に立ちたくない」と答えた女性は4割に達し、男性の同割合を上回った。羊城晩報が伝えた。
帰宅後に食事を作ることを妨げているのは、「残業」、「仕事が忙しい」、「仕事が疲れる」、「作るのが面倒」といった理由だ。大都市のホワイトカラーは仕事上のストレスが大きいほか、接待も多く、生活のペースが速い。自分の時間は少なく、帰宅して食事するのが難しい状況になっている。
ホワイトカラーに取材したところ、多くの人は「料理はできるが、一日働いた後に閉店間際の野菜売り場で食材を買い、料理を作り、片付けをし、食器を洗うことを考えるだけで頭が痛くなる」と答えた。何カ月も料理していないという黎さんは、「将来結婚したら、夫かハウスキーパーに料理してもらう。でなければ結婚しない!」と断言する。
「夫が料理を担当すること」について、男性ホワイトカラーも否定しない。新婚の荘さんは「これまで一度も料理したことがなかったが、結婚後に料理を学べとの妻からの『命令』を受け、服従するしかなかった」と笑った。「時間がある時に料理を作るのは、実は楽しいこと。自分で作った料理は格別においしく感じる」。
北京大学社会学部の夏学鑾教授は、「夫が料理を作るのは、近年ますます普遍化する社会現象となっており、新たな時代の家族関係の変化を示している。家庭内の分業は家庭における夫婦の経済的地位によって決まる。一部の女性はキャリアウーマンとして仕事に精を出し、職場では管理職だ。仕事が忙しいため、一部の家事は夫が負担せざるを得なくなる。また、今の若者は昔のように性別だけで家事や役割を決め付けず、どちらが料理しても構わないと考えている。伝統的な価値観では、男女の地位の高さを測ることができなくなった。これは現代の夫婦の社会的地位を反映している」と語る。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年7月17日