中国科学院深セン先進技術研究院がこのほど発表した情報によると、同研究院の集積研究所スマート生物工学センターの呉新宇氏が率いる研究チームはこのほど、2年以上に渡る技術研究と臨床実験を経て、装着可能な下肢リハビリ用ロボットスーツを開発し、下半身不随者の歩行を実現した。中国科学報が伝えた。
中国では脊椎を損傷する患者、歩行が不便な患者の数が増加傾向にある。これには半身不随・全身不随の患者、歩行が不便な高齢者が含まれる。高齢者と障害者の支援が、日増しに重大な社会問題になっているが、一部のリハビリ機器はこの大きな需要を満たせなくなっている。
同ロボットスーツは小型化動力システムを採用し、安全で信頼できる柔軟性の高い制御により、安定的な歩行姿勢を維持する。これにより一人の看護師が複数の患者のリハビリを同時に担当し、患者の健康状態を同時に記入することが可能だ。また同ロボットスーツは着用しやすく、その場の条件に応じたリハビリを提供できる。
呉氏は、「国内外のロボットスーツと比べ、今回開発されたロボットスーツは小型化、マルチ制御モード、歩行姿勢のスマート計画、リハビリ、障害者の歩行支援などの特長を持つ。同ロボットスーツは機械・電子・コンピュータ・人工知能などの技術を一体化させた複雑なスマートシステムで、難度の高いプロジェクトだ」と指摘した。
呉氏のチームは2世代のロボットスーツの試作品を開発した。1世代目の試作品は、実際の環境に基づき歩行姿勢を調整できたが、装着しながらの歩行がやや困難だった。2世代目の試作品は、同チームによる大量の臨床実験により、リハビリのメカニズムに基づく科学的な歩行姿勢を実現した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年7月24日