2014年7月21日  
 

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中国のシャドーバンキングは金融リスクを誘発するか

人民網日本語版 2014年07月21日13:11

北京のある小さなインターネット企業の責任者を務める王さんは最近、企業融資のことで悩んでいる。「資金不足の企業は上場できないが、上場できる企業は資金には不足していない。銀行融資は条件が厳しく、申請にも時間がかかる。資金調達は通常、企業間融資や小額貸付会社、インターネット金融会社、融資担保会社などの『シャドー』を通じて行われる。融資コストが受け入れ可能なものであることもあるが、これは試してみないとわからない」。人民網が伝えた。

王さんの言う「シャドー」は、「シャドーバンキング」(影の銀行)のことだ。金融許可を持っているかにかかわりなく、監督管理の外にあるか監督管理が不十分で、信用仲介業務に従事する金融機構はシャドーバンキングに属する。中国経済の上半期の評価がなされている現在、シャドーバンキングの規模がどれほどか、金融系統の中でいかなる効果を発揮するか、リスクは制御可能かなどの問題が、社会各界の関心を集めている。

▽商業銀行の「規制のアービトラージ」がシャドーバンキング拡大の要因に

2013年12月末、国務院弁公庁が公布した「シャドーバンキングの監督管理の強化に関する問題についての通知」(国弁発【2013】107号)では、シャドーバンクの範囲とトップダウンの対策が明示された。同通知は、中国のシャドーバンキングを3つに分類する。第一に、金融許可証を持たず、まったく規制を受けていない信用仲介機構で、新型インターネット金融会社や第三者財テク機構などを含む。第二に、金融許可証を持たず、規制の不十分な信用仲介機構で、融資性担保会社や小額貸付会社などを含む。第三に、機構としては金融許可証を持っているが、規制が不十分または規制を回避する業務があるもので、マネー・マーケット・ファンドや資産の証券化、一部の財テク業務などを含む。

中国社会科学院金融研究所の研究によると、中国のシャドーバンキングの総規模は20兆5千億元に達し、GDPの約40%に及ぶ。業界関係者によると、シャドーバンキングはシステム内とシステム外の2種類に分けられる。システム内のシャドーバンキングは主に、信託銀行や商業銀行のうち、信用仲介に属するバランスシート外の業務を指す。そのうち商業銀行のシャドーバンキング業務には、委託貸付や未割引銀行引受手形、一部の財テク業務などがある。システム外のシャドーバンキングは主に、インターネット金融会社や第三者財テク機構、小額貸付会社、融資担保会社などを指す。研究によると、中国のシャドーバンキングの増大は主に、2006年に開始したシステム内シャドーバンキング業務の爆発的増加を発端としている。4兆元の財政出動や各種の金融新業態も、シャドーバンキング膨張の加速を推進した。


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