〇リンゴ型体型に多い「見た目は痩せているが実は肥満」
BMI指数は標準だが、内臓脂肪が多い人には、「リンゴ型体型」が多い。「リンゴ型」は、上半身から腹部にかけての脂肪が多く、「隠れ肥満」とも呼ばれる。
おそらく、多くの人が、「太っている人はダイエットしなければならないが、体重が標準または痩せている人はダイエットなど必要ない」と認識しているだろう。だが、専門家の見方は異なり、「体重と身長のバランスが良い人であっても、お腹に贅肉がたっぷりついている人は少なくない」と指摘する。ある研究者は、「多くの人々、特に普段運動をしない男性は、BMI指数が正常であっても、皮下脂肪は少ないものの内蔵脂肪が基準値をオーバーしている『隠れ肥満』である場合が多い。内臓脂肪は、人の健康に深刻な危害を及ぼすため、決して軽視してはならない」と警告している。
逆に、外見上はとても太っているのに、身体の内側はそれほど太ってない人もいる。このような人は「皮下脂肪型」で、お相撲さんがその代表だ。日本の研究者は、「力士のBMIは56前後(25以上で肥満)だが、彼らの内臓脂肪は非常に少ない」と指摘する。専門家は、「力士のコレステロールとトリグリセリドの体内含量はいずれも低い。彼らの皮下脂肪は大変分厚いが、内臓脂肪は非常に少ない」と説明した。
〇「隠れ肥満」を見分ける2つの方法
自分が「隠れ肥満」かどうかは、どうやって知ればよいのだろうか?BMI指数が正常だからといって、ゆめゆめ安心してはならない。最も簡単かつ確実な方法は、「ウエストサイズ」を図ることだ。
「ウエストサイズ」が、男性で90センチメートル以上、女性で85センチメートル以上の場合、内臓脂肪型肥満と判定できる。
「ウエストサイズ」の正しい測り方は、両足を30センチから40センチ離して立ち、両脇中心の寛骨上端と第12肋骨下端とを結ぶラインの中心点に巻尺をあてて、水平に腹部を一周させる。
もう一つの判定方法は、割合を使ったものだ。身長に対するウエストサイズの比率が0.4から0.5の間であればめでたく合格圏内だ。0.4未満の場合は痩せすぎのため、食べ物の摂取量を増やした方が良いかもしれない。0.5以上の場合は、体型が「リンゴ型」に向かう傾向にある。0.51から0.6の間ならば、お腹まわりの脂肪がやや増えており、早めにダイエットに取り組んだ方が良い。0.61以上の場合は、お腹まわりの脂肪が健康に脅威をもたらし始めている。真剣にダイエットを開始すべきだ。