17日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「破られた禁忌:『ひとり飯』を学びはじめた中国人」と題した記事を掲載した。
「会食」は中国文化における中心的要素の一つだ。家族や親せきとの集まりからビジネスにおける宴会まで、他人との会食は中国人にとって極めて重要な活動である。
だが近年、大都市で働く若者が増えるにつれ、こうした状況は徐々に姿を変えつつある。ひとり暮らしにひとり寝、ひとり飯が、若者たちに広がっている。
とはいえ、ひとり飯は中国社会における禁忌の一つだ。中国人女性の蔡(ツァイ)さんは、ひとり飯をテーマとした短編映画を12年から撮り続けている。ひとり飯愛好家のアマチュア料理人が腕前とレシピを披露するという内容だ。
中国のネット上で09年、ある画像が話題を呼んだ。物思いにふけりながら麺をすする若い男。「食べているのは麺ではない、寂しさだ」と付けられたコピー。中国人がいかにひとり飯を嫌うかを象徴している。
「一人ぼっちでも、食事は大切」「ひとり飯にも楽しみはある」。上海で一人暮らしをする蔡さんは、自分を大切にすることこそが大切なのだと語る。
レコードチャイナ 2014年10月20日