7千キロメートルを上回る新高速鉄道の建設修理コストをざっと計算すると、中国以外の国が手がける場合は3500億ドル(約37兆1525億円)以上になるが、中国が手がける場合は2300億ドル(約24兆4145億円)以上、人民元に換算すると1兆5千億元(1元は約17.4円)以上となる。
問題点3:技術と資源と引き換え
北京‐モスクワ高速鉄道が議事日程に上がっただけでなく、その他の高速鉄道数本も準備が進められている。国境を越えた高速鉄道は関係国が多く、沿線各国が建設に出資する、運営に関わるといった問題が出てくる。このため国境を越えた高速鉄道では協力をめぐる問題の解決が欠かせない。
中国工程院(工学アカデミー)の王夢恕院士は取材に答える中で、「こうした国境を越えた高速鉄道の建設には原則がある。中国側が資金を出し、技術を出し、設備の建設を出し、完成後は沿線各国が運営に参加するという原則だ。この過程で、中国側は関連各国と話し合いを進め、高速鉄道の建設修理と引き換えに現地の資源を獲得すこととし、そのために長期的に効果を上げる協力メカニズムを構築して、中国が資源を利用できるよう保障する」と述べた。
また王院士は、「目下計画中の国境を越えた高速鉄道数本は、こうした理念に基づいて話し合いと作業が進められている。『技術と資源との引き換え』という方法により、中国と周辺諸国との連携が進み、各国間の貿易往来がスムースになるほか、中国は自国に不足する資源の輸入が保障され、石油や天然ガスの輸入ルートの運営がスムースになる」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年10月20日