ロシアが西側のこれまでになく厳しい経済制裁を受ける中、中国国務院の李克強総理のロシア訪問には高い期待がかけられた。中露両国は各レベルの戦略協力関係を深めていく見込みだ。
▽中露、7000kmの鉄道建設へ
13日、李克強総理とメドベージェフ首相の見守る中、中国発展改革委員会とロシア運輸省、中国鉄路総公司、ロシア鉄道の4者は、高速鉄道についての協力覚書を締結した。北京からモスクワへのユーラシア高速輸送回廊の構築を目指し、モスクワからカザンの高速鉄道プロジェクトをまず実施する。新シルクロードの建設プランの一つであるモスクワから北京までの高速鉄道は、全長7000kmを超えるものと推計され、ロシア・カザフスタン・中国の3カ国をまたぐ国際鉄道となる。
モスクワ・カザン区間の高速鉄道は、中露の首都をつなぐ鉄道交通の先行プロジェクトとなる。運営開始後は、モスクワとカザンの両地をつなぐ列車の所要時間は11時間30分から3時間30分に短縮される。
▽西ラインを通っての対中エネルギー供給についての議論
双方が13日に締結した多くの合意書の中でも、注目が高かったのがエネルギー分野の協力合意である。
中国国際問題研究院の夏義善研究員によると、中露の実務協力の重点はエネルギー分野にあり、中露西ライン天然ガスパイプラインの交渉は、中露のエネルギー協力の重点となる。
上海国際問題研究院ロシア研究センターの李新センター長によると、中露間の経済貿易協力で大プロジェクトでの協力に焦点が当たっているのは、両国がそれぞれ際立った比較優位を誇っているためだ。「ロシアには非常に豊かなエネルギーと資源があり、これは中国に必要なものだ」。「一方のロシアは、中国が持つ巨大な市場と経済の急速発展によって蓄積されてきた技術と資本を必要としている。とりわけ西側がロシアに経済制裁を加えている中、ロシアは、中国が持つ資本と高速鉄道などのインフラ建設でのハイテクへの重視を強めている。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年10月15日