2014年10月31日  
 

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家電業界は特許重視へシフト 日系企業も中国企業も (2)

人民網日本語版 2014年10月31日08:13

家電サイト・口碑家電網の関連部門の責任者・張金寧さんは、「特許トラブルはここ数年は増加傾向が明らかで、家電産業の秩序ある競争やイノベーションの発展を制約している」と話す。美的集団だけでも、昨年に処理した知財権トラブルは181件に上り、金額は8049万4500元(約14億3610万円)だった。このうち特許に関するものが98件、商標権に関するものが82件、不当競争に関するものが1件だった。同集団関連部門の責任者は、「家電製品寿命の短期化が進んでいるが、司法による知財権の保護は長い時間がかかる」と話す。

張さんは、「このような家電をめぐる権利侵害は主に利益につられて行われるものだ。ニセ物の製造コストは正規品より明らかに低く、作る者と売る者は大きな利益を得ることになる。一部の消費者は値段の安さに目をくらまされて、製品が権利を侵害していないか、潜在的な危険性がないかなどを考えずにニセ物を買い、ニセ物を使っている。また市場の監督管理の不十分さがニセ物企業に付け入るスキを与える。現在、関連部門の小型家電市場に対する監督管理は不十分で、中小都市の都市部と農村部の境界エリアでこうした傾向が特に目立つ。

▽知財権の整備 産業のハードル引き上げ

特許戦争が一触即発の状態にある中、国内では知財権戦争への準備が鳴り物入りで行われている。国家知的財産権局がこのほど認可した国内で唯一の家電の知財権に対応した家電知的財産権快速権利保護センターが順徳区に建設される予定で、家電メーカーの知財権トラブルの解決に寄与することが期待される。同センターは順徳区に拠点を置くメーカーに迅速な権利保護、迅速な権利委譲、迅速な権利確定のルートを提供し、中でも迅速な権利保護のルートでは特許をめぐる行政や法執行の役割を発揮すること、司法との連携、知財権巡回裁判所の設置に重点が置かれる。

国内の有名家電メーカーは知財権では進んでいる。美的集団特許総監の劉喜鵲さんは、「美的集団は家庭用エアコン、セントラルエアコン、冷蔵庫、洗濯機を含む白物家電のすべてで特許を応用しており、特許の転化率は90%を超える。5年前の特許出願では外観デザインに関するものが3分の2を占めたが、ここ2年ほどは実用型の特許が3分の2を占める。ここから技術面で特許の占める割合がますます大きくなっていることがわかる」と話す。格力電器は現在、国内外の特許6千件以上を保有し、発明特許は1300件を超える。11年だけで出願件数は1480件に上り、一日平均4件の特許を生み出していることになる。

家電アナリストの梁振鵬さんは、「日本の家電大手と国内の家電リーディングカンパニーは特許の役割をますます重視するようになっており、家電産業のハードルを大幅に引き上げた。今後は他社製品をパクリしたり模倣したりする企業はより大きな法的リスクを負うことになり、家電産業は優勝劣敗の傾向が加速し、市場にも強者がますます強くなるという現象がみられるようになる」と話す。(編集KS)

「人民網日本語版」2014年10月31日


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