アジア太平洋の経済統合は引き延ばせない歴史的任務 (2)

「地域統合の推進」と「全方位的な相互連携とインフラ建設の強化」は相互に促進しあうものだ。貿易と投資がスムースに行われることは各エコノミー間の道路の連携、インフラの連携、法規の整備、人材の連携にとってプラスであり、道路、設備、政策、人材の連携は各種の二国間協力や多国間協力のメカニズムの整備を促進し、統合のプロセスを推進することになる。

中国はアジア・太平洋地域の経済統合プロセスを終始一貫して積極的に支援し、これに参与してきた。アジア・太平洋地域統合プロセスの推進にプラスになるメカニズムや計画には、すべて開放的な態度を取ってきた。中国がアジアインフラ投資銀行（AIIB）への出資を積極的に進めていることは、その最新の例証だ。中国が対外開放と対外協力を積極的に進めていることは中国の経済成長を促進し、中国経済の急速な成長は地域と世界の共同の繁栄をもたらしもした。国際通貨基金（IMF）の予測によると、14年の世界の経済成長に対する中国の貢献度は27.8％に達するという。またアジアの経済成長に対する中国の貢献度はすでに50％を超えており、中国経済の成長率が1ポイント上昇するごとに、アジア経済の成長率が0.3ポイント上昇するとの試算もある。

歴史が証明するように、ウィンウィンの理念こそが長く安定した協力の基盤になる。各エコノミーに現実的なメリットをもたらすことのできるFTAAPは、APEC各加盟エコノミーの指導者が確立した共通認識であり、共通の願いだ。商務部（商務省）の王受文部長補佐も4日に行われたAPEC非公式首脳会議の経済貿易分野での協力に関する記者会見で、「FTAAPの建設を推進することは、APEC加盟21のメンバーの共通の願いだ」と述べている。

現在、APEC加盟メンバーの貿易額は伸びが鈍化し始めており、地域経済の発展を牽引する新たなエンジンを探し出すことが急務だ。また世界経済全体の回復も、アジア・太平洋地域の持続的で安定的な発展にかかっている。この重要な節目に、FTAAPの建設を推進し、アジア・太平洋の地域経済統合を促進することは、引き延ばしことのできない歴史的な任務だといえる。（編集KS）

「人民網日本語版」2014年11月7日