西南大学蚕ゲノム生物学国家重点実験室が19日に発表した情報によると、Fib-H遺伝子を取り除くことによって得られた絹糸腺により、蚕に人工合成シルクタンパクを作らせることが可能になった。これは世界でも初の快挙だ。重慶晩報が伝えた。
1匹の蚕には約1万6425個の遺伝子が含まれ、Fib-Hもそのうちの一つだ。この遺伝子は、シルクタンパクの最も重要な成分だ。顕微鏡を使い、同遺伝子に類似する人工シルクタンパクを、同遺伝子を取り除いた蚕の卵に注入する。注入によりタンパク質が人工合成されると、卵の一部の遺伝子に変異が生じる。遺伝子組み換えに成功した卵の蚕は、成長後に人工合成シルクタンパクを含む糸を吐く。
医学の発展に伴い、臨床上の活性タンパクの需要が拡大している。ワクチン、ホルモン、人工骨などの薬と生物材料には、活性タンパクが不可欠だ。同実験室の馬三垣氏は、「この技術は活性タンパクの量産化を可能にする」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年11月20日