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アップルと銀聯が仲良しに 支付宝はどう出る?

人民網日本語版 2014年11月19日14:55

世界最大の中国市場を「籠絡」するため、アップルはこのところしきりに中国の消費者に好意を示している。17日にはオンラインストア「アップストア」の中国店舗で中国銀聯カードによる決済サービスという新たな選択肢を加えたことを明らかにした。アップルの公式情報によると、顧客はアップルの顧客IDと銀聯のデビットカードまたはクレジットカードを簡単に関連づけることができ、ワンクリックでたちまち購入手続きが完了する。最近、アップルとアリババ(阿里巴巴)が提携するとのうわさがしょっちゅう耳にする。業界関係者は、「アップルはすでに銀聯と提携しており、(アリババ傘下の)『支付宝』(アリペイ)との協力が急速に進展することは、(アップルの決済サービス)『アップルペイ』が迂回して中国市場に進出するための一つの選択肢になる可能性がある」と分析する。「羊城晩報」が伝えた。

▽銀聯による決済サービスを提供

周知のように、中国はアップルにとって重要な市場だが、長年にわたりアップル自前の決済システム・アップルペイは中国では利用できなかった。このたびの銀聯との協力は銀聯マークが入ったキャッシュカードやクレジットカードがアップストアでのアプリケーション購入に使えるようになることを意味する。

アップルがスマートフォン「iPhone」(アイフォーン)の新製品に近距離無線通信(NFC)技術に基づくモバイル決済サービス・アップルペイを搭載すると発表すると、アップルが銀聯と提携してアップルペイの中国進出を加速させるとのうわさが広まった。だが業界関係者からは、双方はコストや協力方式など詳細を詰めるべき点が多々あり、協力の進展はゆっくりしたものになるとの見方が出ている。

▽中国進出のもう一つの選択肢

アップルペイが中国に進出する場合、もう一つ別の道もある。中国銀聯だけでなく、アップルはこのたび上場したばかりのアリババとも密接な関係を保っている。先月にはアリババの馬雲会長が、「決済事業でアップルと協力を展開することに興味がある」と発言。またアリババの蔡崇信執行副会長は、「アリババとアップルは決済分野の潜在的な協力について話し合いを進めている」と明かした。

蔡執行副会長は、「この潜在的な協力には大きな可能性があると思われるが、双方が最終的に確定する協力の詳細をみる必要がある。今明らかにできる情報は、この協力は中国市場で集中的に行われるということだ。潜在的な協力モデルの一つは、アリババ側がアップルの決済システム・アップルペイにバックエンドサービスを提供し、支付宝とアップルペイを統合して、中国の消費者に総合的なモバイル決済ソリューションを提供するというものだ」と話す。

だが次のような見方もある。銀聯はこれまで支付宝をはじめとする第三者決済機関と摩擦を繰り返している。また「ナショナルチーム」という背景がある銀聯は、このほど銀行と第三者決済機関とのつながりを断ち切るためのタイムテーブルをうち出し、銀聯を迂回する取り引きすべてについて年内に移転業務を済ませるよう求めた。今はまだ銀聯とアップルの協力に排他的な内容が含まれるかどうかわからないが、排他的なものであるなら、銀聯こそアップルとアリババの連携を阻む最大の障害ということになる。(編集KS)

「人民網日本語版」2014年11月19日

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