病院でCTスキャンを受ける場合、少ない放射線量でできるだけ鮮明な画像を得たいと誰もが思うものだ。西北工業大学の介万奇教授が率いる研究チームは、これを可能にした。科技日報が伝えた。
同チームは長年の取り組みを経て、テルル化カドミウム亜鉛結晶体の原料合成から生成までの技術、製造フローなどの数多くの難題を中国で初めて解消し、高性能のテルル化カドミウム亜鉛結晶体、高効率・低コスト単結晶製造技術および重要設備を開発した。この成果を利用すれば、人体が浴びる放射線量は3分の1になり、同じく鮮明な画像を得ることができる。
医療機器の他に、この成果は航空、宇宙、原子力、工業、農業などに活用できる。同チームはこのほど「土壌CTスキャン」を新たに発明した。これはベビーカーほどの大きさの「実験室」で、土壌品質をその場で検査・測定できる。わずか十数分で、土壌に含まれる放射性物質、重金属汚染、残留農薬、有機物汚染など、土壌の品質状況をすべて把握することができる。
同チームは現在企業と提携し、手荷物に危険物が含まれないかを正確に判断できる、新型保安検査装置の開発に取り組んでいる。将来的には、液体物などを持ちながら飛行機に搭乗できるようになるかもしれない。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年11月26日