2014年10月13日  
 

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人民網日本語版

日本が再生医療の研究に本腰、技術で世界をリード

 2014年10月13日10:25

日本の関連機関はこのほど、世界初の人工多能性幹細胞(iPS細胞)の移植手術に成功した。iPS細胞技術が臨床治療に応用されたのはこれが初めてで、日本の再生医療技術が重大な進展を実現したことを意味する。

日本政府は近年、再生医療技術の研究と、臨床応用の規制を緩和している。日本は世界に先駆けて先進的な医療技術の臨床応用を実現し、再生医療という「日が昇る産業」の市場のチャンスを掴もうとしている。

再生医療、成果が続出

再生医療は、幹細胞を使い人体の器官・組織を修復する先進医療技術だ。人工培養した活性細胞や組織を人体に移植することで、損傷を被った、もしくは疾病にかかった人体の臓器や組織を再生し、治療を行う。再生医療は薬物治療や臓器移植に代わる新技術と目されており、多くの重症患者の健康回復に希望をもたらした。

日本の再生医療の研究は近年、重大な進展を続けており、さまざまな新技術が登場している。そのうち幹細胞移植技術とiPS細胞技術が、最も注目されている。京都大学の山中伸弥教授は2006年にiPS細胞を発見し、培養に成功した功績で、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。

iPS細胞には、4つの特徴がある。(1)さまざまな潜在能力を持ち、培養皿で無限に増殖する。(2)培養方法がシンプルで、微量の皮膚・血液細胞に異なる遺伝子を注入するだけでよい。(3)ES細胞のような、受精卵の生命を損ねるといった倫理的な問題がない。(4)患者の身体から採集した細胞を使い培養するため、拒絶反応の生じるリスクが低い。

世界の市場開拓が期待

日本政府は再生医療などの先進医療技術を、「新経済成長戦略」の重要な支柱としており、世界に先駆けて実用化し、雇用機会を創出し、経済成長を促そうとしている。

日本の調査会社の推算によると、世界の再生医療市場は2020年までに、2010年の30倍の1兆円弱の規模に拡大する見通しだ。経済産業省は、世界の再生医療市場は2030年までに、17兆2000億円の規模に急速に拡大すると予想している。

日本では、ベンチャー企業がiPS細胞技術を使った角膜、心不全、パーキンソン病、脊髄損傷の治療の研究に着手している。日本政府は5−7年内に臨床応用を許可する予定だ。

東京大学と京都大学が設立したベンチャー企業は、iPS細胞を使い人に輸血可能な血液を培養し、世界的な血液不足の難題を解消しようとした。推算によると、2020年代後半に、再生血液の市場規模は600億円に達する見通しとなっている。

「チャイナネット」2014年10月13日

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