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生体認証技術、決済に活用

人民網日本語版 2014年12月16日13:20

上海の某社はこのほど顔認証決済システムを発表した。顔をスキャンして決済者を確定し、その口座から出金することで決済を完了できる。顔認証決済が発表されるのはこれが初めてのことではない。指紋・手相・筆跡・声・顔といった人の生物的特徴のパスワードは、常に「持ち運ぶ」ため利便性が高く、その人しか持っていないものだ。人民日報が伝えた。

◆顔認証の精度

メガネをかけたり、髪型を変えた場合、装置はその顔を認証できるだろうか?このほど発表された顔認証決済システムは認証の精度を高めるため、顔認証の他に決済者の指紋データと照合し、最終的に決済を決定する。

中国科学院自動化研究所モード識別国家重点実験室研究員の孫哲南氏は、「特定のシーンにおける一対一の顔認証の精度は99%以上に達する。顔認証・指紋認証技術には50年の発展の歴史があり、成熟した技術を積み重ねており、メガネをかけたり髪型を変えた場合も認証可能だ」と指摘した。

孫氏は「特定のシーンにおいて、指紋・顔・虹彩などの主な生物的特徴の認証の精度・速度も、決済に応用可能な程度に達している」と述べ、 特定のシーンにおける高精度識別の前提について、「これは高品質の画像取得装置、利用者の協力、均等な光など、設備・利用者・環境などが識別に適した状況を指す」と詳細に説明した。

◆コンピュータを騙すことは可能か?

カメラを増やし、モーションキャプチャー技術などの手段を取り入れることで詐欺に対応できるが、100%の安全はありえない。

ドイツの実験室はこのほど、偽の指紋によりアップルのiPhone 6のロックを解除し、決済を含む各種アプリを操作できることを証明した。このような経験は、おそらく一般人にもあることだろう。同僚の指紋をつけた指サックをはめれば、遅刻した同僚の代わりに出勤時間を記録することができる。

同じように、利用者の写真や動画を使うことで、コンピュータを騙し侵入することは可能だろうか?これは生体認証システムの認証に対する最も良く見られる攻撃だ。孫氏は、「現在は偽物の指紋・顔に対する、低コストで信頼性の高い防御策がなく、安全リスクが高い。しかしこれは技術的に不可能というわけではない。高コストの効果的な防御策は少なくない」と話した。

伝統的な指紋センサーは安全性が低いが、新しいコンデンサ式指紋センサーは人の皮膚上にある指紋を認証することが可能で、表面の指紋を写した指サックでは突破が困難だ。また複数のカメラを使えば認証する顔が立体的であるかを調べることができ、平面の写真や動画による突破を効果的に防止できる。あるいは利用者を認証する際にある動きをするよう要求すれば、事前に準備しておいた動画ではこの動的な認証に対応できなくなる。

専門家は、「攻めと守りの駆け引きはイタチごっこで、絶対の安全はありえない。しかし防御の手段を強化することで攻撃が困難になり、割に合わなくなる。そうなれば、攻撃の価値がなくなるだろう」と指摘した。(編集YF)

「人民網日本語版」2014年12月16日

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