今年3月、中国政府網にネットユーザーが総理へのメッセージの形で政府に直接提言できるコーナーが開設された。携帯電話などで二次元コードをスキャンするだけで、総理にメッセージを残すことができる。「良い意見や提言は直接総理の執務机に届けられます」との説明があることから、極めて注目されることとなった。現在までに平均して毎月1万件近くのメッセージが寄せられ、良いメッセージは「手を加えずに」総理に届けられている。新京報が伝えた。
このコーナーでは個人情報を記入した後、総理へのメッセージを入力して、自らの考えを述べることができる。現在までにすでに9万件近くのメッセージが寄せられており、平均すると毎月1万件近くとなる。
「民の望むところは、施政の向かうところ」との言葉が、コーナー開設の初志を物語っている。
担当者は「大衆の基本的な訴えや願望は政府が政策と活動を判断するうえでの重要な座標だ。現代政府はネット時代のスピードについて行く必要がある。このコーナーを開設したのは、普通の民衆が国務院指導者に自らの意見や訴えを直接伝え、国の重要な政策や方針について提言する『直通車』を用意するためであり、小さなコーナーが『24時間開いている政府』の理念を体現した」と説明した。
コーナーは各部門の返答を掲載。毎月処理されたメッセージも公開され、担当した組織、処理の方法や時間などが明記されている。
担当チームによると、各部門の具体的業務に関わり、内容や目標が明確なメッセージは関係部門での処理にまわされ、7日以内に返答することが求められる。「単に感情を表明したメッセージや、実際にはすでに関連政策が打ち出されている提言もあり、こうしたものは担当部門にまわさない」。
現在までに関係部門が処理したメッセージは170件近くに上る。この数字は170件の問題を代表しており、1つの問題の背後には同一方面の意見や提言を寄せたネットユーザーが数十人、あるいは百人、千人規模でいる可能性がある。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年12月25日