中国は世界最大の高速鉄道網を保有する。この鉄道網は、巨大な国家と共に成長している。政府はさらに力強い拡張計画を策定し、高速鉄道の海外輸出を目指している。ドイツ某テレビ局のウェブサイトが20日に発表した記事を転載し、環球網が伝えた。
中国は数年前、鉄道設備では開発途上国だった。当時の列車は遅延が多く、車内も衛生的ではなかった。21世紀に入ると、中国各地に新設された巨大な駅が見られるようになった。高速鉄道は中国人の日常生活を変えている。ある乗客は、「以前は夜行列車を利用するしかなかったが、今はより距離の長い路線でも必要なくなった。朝出発すれば、午後には到着する」と語った。上海―北京の距離は1300キロだが、高速鉄道ならば5時間以内で到着でき、移動時間が半分以下になった。これはハンブルグ―ミュンヘンの高速鉄道の移動時間よりも短いほどで、しかも距離は後者のほぼ2倍に達する。中国の高速鉄道は快適で静かで現代的で、最も重要なのは高速になったことだ。
中国は2007年に初の高速列車を運行させた。現在、中国の高速鉄道網は世界一となり、建設は今後もしばらく続きそうだ。中国は2020年までに、総延長1万8000キロの高速鉄道を建設する。北京市の専門家は、「高速鉄道の建設費は1キロ当たり2億元、約2400万ユーロだ。中国は毎年2000キロ以上の建設を計画しており、仮に3000キロ建設できれば、2020年までに目標を達成できる。政府は毎年、約700億ユーロを投資する」と説明した。
高速列車は中国人の民族的プライドを高めている。腕時計は「スイス製」、機械は「ドイツ製」、電子機器は「日本製」と言われるように、人々は今や高速鉄道と言うと「中国製」を思い出す。
中国は現在、東南アジア、メキシコ、米カリフォルニア州など、世界各地で高速鉄道建設の機会を模索している。さらにはシベリアを跨ぐ高速鉄道についても検討中だ。中国鉄道車両メーカーの中国南車と中国北車も、間もなく合併する。中国は世界市場で最も力強い競争者になるかもしれない。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年12月23日