北京市海淀区初の「自住型商品房」(比較的安価な分譲住宅)となる「海淀・嘉群」の抽選がこのほど行われ、今年最後の抽選が行われた居住用物件となった。今年はこれまでに22の「自住型商品房」が予約販売許可を取得して、抽選・販売が行われ、新規供給戸数は2万戸を超えた。北京市住房・城郷建設委員会(住宅都市農村建設委員会)と不動産会社・鍵家地産の研究部がまとめた統計によると、12月23日現在、「自住型商品房」の成約件数は1万4300戸で、新築物件(社会保障対策用住宅を除く)の成約件数6万1900戸のうち約4分の1を占めたという。「新京報」が伝えた。
北京市初の「自住型商品房」となった「金隅・匯星苑」は今年6月末に見学が始まり、新築物件市場に対する影響は7月から徐々に表れるようになった。「自住型商品房」では顧客が集中しても構わないとしたため、10月には成約件数が新築物件の成約件数全体の半分を占めた。統計によると、今月23日現在、「自住型商品房」の成約件数は1万4300戸で、社会保障用住宅を除く新築物件の成約数全体の4分の1を占めた。価格をみると、新築物件全体の平均販売価格は1平方メートルあたり2万5318元(1元は約19.4円)、「自住型商品房」は同1万7924元だった。「自住型商品房」は新築物件の価格引き下げに目立った効果を上げている。
不動産会社の偉業我愛我家の予測では、今年の社会保障用住宅を除く新築物件の成約件数は7万5千戸程度で、このうち「自住型商品房」が約1万8千戸になるという。
不動産会社・北京亜豪房地産経紀有限公司の高姗副総経理(副社長)は、「『自住型商品房』が市場に出回るようになって、市場の平均価格が相当程度引き下げられており、今後は硬直的需要(価格の影響を受けにくい需要)に的を絞っていたプロジェクト開発業者が売り出し価格を引き下げ、同一地域の『自住型商品房』と硬直的需要との価格差が徐々に縮まることが予想される」と話す。
業界関係者の多くは、「『自住型商品房』が硬直的需要の消費者を大量に引き寄せ、北京市の不動産価格抑制に一定の役割を果たした」との見方を示す。
北京の不動産会社・北京中原房地産経紀公司の張大偉アナリストは、「自住型商品房は2014~15年上半期の動きに影響を与える最も重要な要因となる。住宅ローン政策が緩和されれば、『自住型商品房』が大量に供給されるため、北京の不動産価格は今後も上昇の可能性が低いままだ」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年12月25日